高円宮杯 JFA U-18 サッカープレミアリーグ2024 昇格チーム紹介
5年ぶりにプレミアリーグへと帰ってきたのは、この年代での実績も豊富な鹿島アントラーズユース。2023年シーズンは1試合平均3点を超える圧倒的な攻撃力で、プリンスリーグ関東1部制覇を達成。さらにプレーオフでも瀬戸内高校に5-1、ベガルタ仙台ユースに7-0と2試合続けての大勝を収め、高校最高峰のステージ帰還を掴み取った。来シーズンからのトップ昇格が発表されている、得点感覚に優れたストライカーのFW徳田誉と1対1の対人守備に強さを発揮するDF松本遥翔という、昨年のFIFA U-17ワールドカップにも出場した2人の主役候補に加え、年代別代表常連のレフティDF大川佑梧、昨季から守護神を務めるGK岸野瑛太、大物ルーキーの呼び声も高い1年生MF吉田湊海など、注目選手も多士済々。クラブのレジェンドとして知られる柳澤敦監督の下、2015年と2018年にはEAST優勝を手にしている名門の躍動は、今年のプレミアをより活性化させてくれるに違いない。
初めて臨んだプレーオフを逞しく勝ち抜き、プレミアリーグへの挑戦権を手繰り寄せたファジアーノ岡山U-18。昨シーズンは春のフェスティバル・イギョラカップで優勝を果たすと、夏のクラブユース選手権でも全国4強を経験するなど、着実に伸ばしてきた実力が大きく花開く1年となった。チームのベースは「アグレッシブにゴールを目指し、アグレッシブにボールを奪いに行く」(梁圭史監督)スタイルの徹底。中盤で存在感を打ち出すキャプテンのMF藤田成充を中心にボールを動かしながら、MF三木ヴィトル、MF磯本蒼羽の両翼を生かした素早いアタックも特徴的。攻撃陣にはMF南稜大、FW石井秀幸とプレーオフでも得点を奪った選手が並び、最終ラインは昨年からディフェンスリーダーを任されているDF川上航生が引き締める。「仲間と協力しながらファジアーノの新しい歴史を創っていく年にしたいです」(石井)。ファジレッドのユニフォームを纏った若武者たちが、新たな歴史を自分たちの足で切り拓く。
土屋 雅史