【救急の日】「水道の水が止まらない」「酔っ払った人を送り届けて」救急隊員を悩ませる119番も スマホの誤作動にも注意「♯7119」を活用して 福岡市消防局
FBS福岡放送
9月9日は「救急の日」です。福岡市では、年々救急車の出動要請が増えています。熱中症の搬送なども増える中、限られた救急車の適切な利用が求められています。
■永石莉里子記者 「街頭で配られたグッズに書かれているのは、救急車を呼ぶときの相談窓口『♯7119』です。」 9月9日の「救急の日」に合わせて、救急車を正しく利用してもらおうと、博多駅前では福岡市消防局の職員が街頭キャンペーンを行いました。
去年、福岡市では救急車の出動件数が初めて10万件を超えました。ことしの熱中症の搬送者は、8日までに1063人で過去最多を更新するなど、救急要請はこれまでを上回るペースで増え続けています。
■福岡市消防局職員 「はい、 119番の消防です。火事ですか、救急ですか。」 福岡市消防局の災害救急指令センターです。福岡県内の15の市と町の119番通報を一括して受信していて、火災・事故・救急・救助など人命に関わる声に、24時間365日対応しています。 ■福岡市消防局職員 「カギが閉まっていて入れないような状況、了解しました。リビングに倒れているのが見えるんですね。」 「今回、痙攣(けいれん)は初めてですか。今、何分ぐらい続いていますか、5分間ぐらいですね。呼吸はしていますか。呼吸をしていたら、胸やお腹が上がったり下がったりしていますかね。」 1日に寄せられる通報は500件以上になります。取材したこの日も、絶え間なく通報のベルが鳴っていました。 ■福岡市消防局 災害救急指令センター・芹ヶ野智裕 消防指令補 「なるべく早く救急車を向かわせること、そして救急車が向かっていることをしっかり伝えて、安心させてあげることを意識して業務に励んでます。」
しかし、通報の中には不要不急とされる内容もあります。福岡市消防局によりますと、緊急性がないと判断された通報は、全体のおよそ2割を占めています。特に多いのが、バッグやポケットの中に入れたスマートフォンが作動し、119番に意図せずつながる間違い電話です。ほかにも「病院を紹介してほしい」「水道の水が止まらない」「酔っ払った人を救急車で家まで送り届けてほしい」など、担当職員を悩ませる内容が実際に寄せられています。 ■福岡市消防局 救急課・宮地利幸 課長 「救急車は限りある資源です。誰かが簡単に使ってしまうと、どうしても1分1秒を争うような深刻な事態への対応が遅れかねない。」 自分の、そして誰かの命を守るために求められるのは、救急車の適切な利用です。
消防局では、急な体調の悪化やケガなどで通報に迷った場合は、「♯7119」への電話を呼びかけています。