なぜ「毎日家事するママ」が「たまにカレーを作るパパ」に感謝するの?小4息子の疑問に思ったこと
今年のはじめにエン・ジャパンが発表した「男女の家事・育児分担」に関するアンケート調査(※)によると、共働きの最多は「女性7割、男性3割」(22%)、片働きの最多は「女性9割、男性1割」(24%)。共働きであっても、女性の家事・育児の負担の比重が大きいことを示しています。 【漫画を読む】小4の息子のまさかの質問に驚いた… 夫婦共働きで2児の母であるイラストレーターの横峰沙弥香さんも、日々の家事は自宅で仕事をする横峰さんに偏りがちなのだそう。そんななか、夫がカレーを作ったときに感謝した横峰さんに、息子(現在、小学4年生)がある疑問を投げかけました。 横峰さんが子育ての切なさを、架空のスナック「スナック千代子」のピスタ千代子ママとしてつぶやく4コマ漫画連載「スナック千代子へいらっしゃい」(毎月第1・3日曜日に配信)。今回は、息子の疑問に横峰さんが向き合い考えたことを漫画と共に綴ってくれました。 =============== ※「エン転職」を利用するユーザーを対象に、2023年11月28日~12月25日に調査。有効回答数は4,828名。 ===============
「平等」はどこまで求めるべきなのか
家族をテーマにした漫画を描くことが多いのですが、その中で、夫が家事をしてくれたことに感謝を述べると「やって当たり前のことに対してなぜ感謝を述べる必要があるのか」、逆に夫が私の家事に感謝してくれた話をすると「夫はお礼を言うくらいなら自分でやるべきでは」というコメントをいただくことがあります。 それらを目にするたび、胸がぎゅっと苦しくなりますが、時代は変わりつつあるとはいえ、まだまだ女性が家のことをして当然だと考える人も男女問わず一定数いる世の中。それらの言葉は、この過渡期を生きる皆々さまのリアルな痛み苦しみそのものなのでしょう。 我が家は夫婦共働き、自由業。お互いがひととおりの家事をこなすことができ、家事分担は状況次第。話し合ってルールを決めたわけではなく、10年ほど一緒に暮らしてきたなかでなんとなく確立された「習慣」です。 子どもたちの送り迎えであろうと料理であろうと洗濯であろうと、得て不得手関係なく、その時抱えている仕事量的に余裕があるほうが動く。体調も忖度する。それが決まりといえば決まりです。 自宅を仕事場にしている私に日頃の家事分担が偏りがちにはなりますが、スケジュールによっては仕事のため部屋にこもって出てこない私の代わりに、夫が子どもたちのお弁当作りからなにから家のことを一日中こなすことだってしょっちゅうで、子どもたちもそんな父親の姿をしっかり見ています。 にもかかわらず、夫に対して感謝の気持ちを述べた私に、息子のまめ(愛称・小4)が、「ママだって毎日頑張っているのに、どうしてそんなにパパにありがとうっていうの?」と言ったときは驚きました。