J1札幌今季初勝利へ MF宮沢裕樹「どんな形でもつかみ取る」…6日ホーム・G大阪戦
今季初勝利へ、J1北海道コンサドーレ札幌MF宮沢裕樹(34)が再度、闘志を注入する。札幌は6日、ホーム・G大阪戦に臨む。開幕から1分け5敗と勝ちなしの状況も、前節3日の名古屋戦(1●2)では右太もも裏肉離れから5試合ぶりに復帰した宮沢が、攻守で奮闘した。クラブ最長の開幕8戦未勝利だった2012年を知る男は、その時とは内容的に異なると手応えを強調。直近5戦負けなしの相手から、待望の勝ち点3をつかみ取る。 3日前に手にできなかった初勝利は、今度こそ、挙げる。5日の宮の沢での調整後、宮沢が強い思いを口にした。「勝つことが、またここからはい上がっていくという気持ちにつながる。どんな形でも勝利をつかみ取れるように戦いたい」。勝ち点1の最下位に沈む現状は、何としても打破する。 前節・名古屋戦で5試合ぶりに復帰した。ボランチで先発し、ダイレクトで前線へボールを供給するなどし、前線を活性化させた。1―6で敗れた前々節の神戸戦を見て「ボールは持てているが遅攻が多かった。自分たちは奪ってから素早くスペースを突くことをやってきた。それをしたことで攻撃のダイナミックさというのは見せられたと思う」。本来のスタイルを呼び戻させ、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(66)が「内容的には今季一番良かった」と言う接戦につなげた。 2戦連続の先発が濃厚な6日の戦いでも、けん引役を務める。名古屋戦ではプレーだけでなく、激しいゲキでも皆を鼓舞した。フィールド選手最年長は「まだ緩い部分がある。隙だったりが結果的に逆転負けにつながった」と1―1の後半29分に退いた後、奪われた決勝点を手厳しく指摘した。同じ過ちを繰り返さないために「自分のやるべきことをやるだけ」と引き続き、戦う姿勢を押し出していく。 12年とは違う 開幕から8戦勝ちなしだった12年、主力を務めていた唯一の男。最下位に終わった同年同様、苦しいスタートも、宮沢は「あの時とは内容的に全く違う。全員がやるべきことをやれば勝ちを取っていけるチームになる」と強調した。直近5戦、G大阪には3勝2分けと負けがない。待望の1勝を挙げ、巻き返しへのきっかけとする。(砂田 秀人) 〇…大森真吾(23)がFW陣初ゴールを狙う。6日の試合にはG大阪から期限付き移籍しているFW鈴木武蔵(30)が契約上、出場できない。キャンプの実戦7試合で8得点を挙げるも開幕直前に左膝負傷した大森は、エース不在の戦いへ「前線が点を取って勢いづけないといけない。狙っていきたい」と話した。前々節の神戸戦で今季初出場を果たすも、前節・名古屋戦は出番なし。「練習で頑張るしかないなと思った」。悔しさを晴らすべく、2戦ぶり出場へ、体制を整えていく。 ◆札幌の開幕からの勝ちなし 最長は4度目のJ1昇格となった2012年の8試合。開幕のホーム・磐田戦で0―0の引き分け後、7連敗。9戦目に札幌厚別で行われたC大阪戦で1―0の初勝利。宮沢はボランチで先発し、フル出場した。ペトロヴィッチ監督となった18年以降では、22年、開幕から6戦連続引き分け後、アウェー・鳥栖戦で0―5で敗れた7試合が最長。8戦目のアウェー・名古屋戦(2〇0)が同年の初白星となった。最終順位は12年が最下位、22年が10位(いずれも18チーム)。
報知新聞社