先着争い 熱気あふれ 一関・室根神社特別大祭 マツリバ行事で幕
一関市室根町の室根神社特別大祭は最終日の27日、国の重要無形民俗文化財で最大の見せ場となる「室根神社祭のマツリバ行事」が行われた。本宮、新宮の両神輿(みこし)が室根山麓のマツリバに造営された仮宮を目指し、先着を争った。「東北三大荒祭り」の一つに数えられる激しい祭事で、人々の熱気に包まれた。 神輿の先着争いは、町外れの「蛇石の鳥居」で始まった。なぎなたで道を開く御先祓(おさきばら)いがしめ縄を切ると、陸尺が勢いよくなだれ込んだ。古くは先着争いの結果で豊作などを占った。神輿が荒れるほど神を喜ばせ、御利益があるとされる。山を下ってきた陸尺は、汗だくになりながら力いっぱいもみ合い、観衆を沸かせた。