鶴田真由さんが超ワイルドなオフローダーに乗っていた! 意外な愛車歴の後半をたっぷりと語る
乗り換えのきっかけ
10年ほど愛用して、ウチの子と呼ぶほど愛着の湧いたディフェンダーであったけれど、別れはあっけなかった。 「先ほどもお話しましたが、駐車していたクルマのエンジンをかけようとしたらボンネットから煙が出たんです。調べてもうらうと、直せば乗れると言われたんですけれど、それなりに予算もかかるようだったので、迷いました。それで、夫が他のクルマをネットでいろいろと調べていたら可愛い子を見つけてしまって……」 それが鶴田さんの現在の愛車、2015年型のサンドベージュのメルセデス・ベンツ「Gクラス」だった。 「最後まで迷ったんですけれど、結局、デフェンダーを引き取ってもらうことに決めました。でも、新しく来たGクラスで海岸通りを走っていたら、ランドローバーの専門店の店頭にディフェンダーが、きれいになって並んでいたんです。『ごめんね、もういまは違う子に乗ってしまって』と、思いながら、こっそり見つめて目を合わせないように通り過ぎました。いま付き合っている人と一緒にいるところを、昔の彼氏に見られたくないような感覚に近かったです(笑)」 鶴田さんが乗っているのは、メルセデス・ベンツG280CDI Edition30という世界限定200台の希少モデル。多くのマニアが熱心に探しているコレクターズアイテムだ。 「そういうことはあまりわかっていなくて、潮風にさらされて結構サビちゃったりしているんですけれど、今はできるだけこのクルマに乗りたいと思っています」 最後に、最近見たり乗ったりして気になったクルマはなにかを、鶴田さんにうかがった。 「新しいトヨタ『プリウス』はすごい! と、思いました。普通に乗る実用のクルマで、あれだけきれいなデザインにするのは素晴らしいです。しかも、特に飾り立てているわけでもないのに、素敵に見える。子どもの頃に父が鎌倉で乗っていたフォルクスワーゲンの『ビートル』に始まって、BMWの3シリーズとかディフェンダーとか、やはり飾りがなくて少し無骨な感じのクルマが好きみたいです。あと、振り返ってみると、目が丸いクルマが多いですね。そういうキャラクターが好きなのかもしれません」 クルマには詳しくないと謙遜する鶴田さんであるけれど、媚びないデザインが好きという点において、常にブレないクルマ選びをしているのだった。
【プロフィール】鶴田真由(つるたまゆ)
1988年女優デビュー。その後、ドラマ、映画、舞台、CMと幅広く活動。凛とした力強さとしなやかさを併せ持つ演技で注目され、1996年には「きけ、わだつみの声」で日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。近年は、ドラマ「個人差あります」「らんまん」「自転しながら公転する」、映画「ノイズ」「やがて海へと届く」「かぞく」など話題作に出演。 文・サトータケシ 写真・安井宏充(Weekend.) ヘア&メイク・冨沢ノボル スタイリング・間山雄紀(M0) 編集・稲垣邦康(GQ)