豪雨の甚大被害に疲労や不安 山形の住民「いつ元の生活に」
記録的豪雨による被害が次々と明らかになった山形県では27日、住民らが疲労しながら自宅から泥水をかき出すなど片付けに追われた。避難や断水は続いており「いつ元の生活に戻れるのか」と不安を隠せない様子だった。 「この服、もう3日目です」。戸沢村の庄司欣哉総務課長(60)は役場で苦笑いを浮かべた。同村は一部地区が丸々水没し、ヘリコプターによる救助も行われた。庄司さんによると、依然500人以上が避難を続けている。職員はおにぎりなどで腹ごしらえしつつ、状況確認に当たっている。 役場周辺は自衛隊や消防団の車両がひっきりなしに行き交った。午前9時を過ぎると、住民が家の様子を見るため避難所から次々と帰宅。佐藤一春さん(79)は「テレビも、買ったばかりのパソコンも全部駄目になった」とため息をついた。 鮭川村も大きな被害に遭った。石名坂地区自治会で防災を担当する阿部豊安さん(72)は、役場に見せるため土砂崩れ現場の写真を撮っていた。断水のため古い井戸を使っているといい「この先どうなるのか」と肩を落とした。