なぜ呼ばれない? 日本代表に招集されなかった欧州組6人。不遇続きの男も【3月シリーズ】
MF:伊藤涼太郎(いとう・りょうたろう) 生年月日:1998年2月6日 所属クラブ:シント=トロイデン(ベルギー) 23/24リーグ戦成績:26試合4得点1アシスト 日本代表通算成績:1試合0得点0アシスト 伊藤涼太郎は、1月1日のタイ代表戦で日本代表デビューを飾ったが、今回はメンバーに呼ばれなかった。 伊藤は昨年夏にアルビレックス新潟からベルギーのシント=トロイデンに加入し、すぐにレギュラーに定着した。先月25日に行われたウェステルロー戦で技ありのループシュートを決めるなど、今季リーグ戦で4得点を挙げており、ヨーロッパで評価を高めているところだ。 ただ、1月のタイ代表戦は大きなインパクトを残せず、試合後に本人も「チームに帰って鍛え直さないといけない」と反省を口にしており、AFCアジアカップカタール2023のメンバーからも落選していた。 伊藤は、華麗なドリブルやテクニックが日本屈指のレベルにあることは明らかだが、体の線が細く、球際の勝負にはやや不安がある。それはタイ代表戦からでもみてとれる課題で、豊富なタレントがそろう中盤ではまだ厳しいと判断されたのかもしれない。
MF:川辺駿(かわべ・はやお) 生年月日:1995年9月8日 所属クラブ:スタンダール・リエージュ(ベルギー) 23/24リーグ戦成績:27試合7得点5アシスト 日本代表通算成績:6試合1得点1アシスト 昨年夏にウォルバーハンプトンからスタンダール・リエージュへ期限付き移籍で加入した川辺駿は、ベルギー1部リーグで結果を残しているが、日本代表からは声が掛からなかった。 川辺は2022/23シーズンにスイス1部リーグで9得点8アシストを記録し、昨年は6月と10月に日本代表に呼ばれている。ただ、追加招集という形で呼ばれた10月シリーズのカナダ代表戦ではチャンスを活かせず、不用意なボールロストもあってアピールができなかった。 川辺の特性を考えると、日本代表ではトップ下、もしくはインサイドハーフとしての起用が考えられるだろう。ただ、このポジションには久保建英、南野拓実、守田英正といったヨーロッパ主要リーグで評価されている日本屈指のMFたちがいる。結果を出しているとはいえ、ベルギーリーグの川辺はややインパクトが欠けるところがありそうだ。さらに、今回は田中碧も呼ばれているため、昨年アピールできなかった川辺を再び試す枠は余っていなかったと言えるだろう。