新車はラストチャンス!6.2リッターV8シボレー・カマロはオジサンの回春剤だ!
純ガソリンエンジン車はどんどん消滅し、ハイブリッド車やバッテリーEVが続々と登場している昨今のクルマ事情。そんな令和の時代にも、排気量6.2Lにもなる大排気量エンジンのスポーツカーは存在する。そのひとつがシボレー「カマロ」だ。 【写真】この記事のカマロの内外装を見るならこちらから
■この時代に、6.2L V8エンジンとは驚き
アメリカを代表する人気のマッスルスポーツカーである、シボレー「カマロ」。最強グレードには、必ず5.0L、6.0Lの大排気量をウリにしてきたモデルで、「直線番長のアメ車」といったイメージが根強い。映画「トランスフォーマー」に登場したバンブルビー(5代目の黄色いカマロが変形した)でその名を知った、という人もいるだろう。 ちなみに、車名の「カマロ」は、「友人・仲間」を意味するフランス語「Camarade(カマラード)」が由来とのこと。世界中にいるカマロオーナーたちは、お互いを親しみ込めて、「カマラード」と呼び合っているそう。1967年の初代モデル誕生以来、半世紀以上にわたって進化を重ねて、ファンを魅了し続けてきた。 現行モデルは、2015年に誕生した6代目。日本デビューは2016年12月とやや遅れた。最上級グレード「SS(スーパースポーツ)」の6.2L V8エンジン(最高出力453PS、最大トルク617Nm)の他に、2.0リッターの直4ターボエンジン(最高出力275PS、最大トルク400Nm)を新たに投入したことが、ちょっと話題となった。カマロとはいえ、環境性能を無視することはできないのだろうが、そんななかでも、6.2L V8エンジンを存続させたことは凄いことだと思う。
■カマロでないと得られない満足感は別格
ロングノーズショートデッキのキャビン、スラントノーズのフロントフェイス、鍛えられた筋肉のようなリアフェンダーの膨らみなど、デザインには、一目でカマロと分かる要素が各所に取り入れられている。エアロダイナミクスは進化させながらも、伝統を重んじている様子だ。 LEDヘッドランプには、シグネチャー/ターンシグナル、デイタイムランニングライトを備えており、楕円四灯のテールランプは、カマロ伝統のデュアルエレメントのデザインを受け継いでいるそう。なお最上級グレード「SS(スーパースポーツ)」のエンジンフードには、エンジンルームから空気を放出し、冷却効果を得るエアエクストラクターが中央に備わっている。 インテリアは、フラットボトムタイプのステアリングホイールやシートヒーター&ベンチレーション付きのスポーツバケットレザーシート、エアベントトリムリング型温度調節ダイヤルなどが戦闘機のコクピットのような雰囲気を醸し出しつつ、流行のデジタルもしっかりと取り入れられるなど、伝統とデジタルが共存。ショートキャビンが故に、後席スペースは最低限だ。 パワートレインは、最上級「SS」には6.2L V8エンジンに10速ATを、標準車の「LT RS」と「Convertible」には2.0L直噴ターボエンジンに8速ATが組み合わされる。どちらも後輪駆動で、ブレーキシステムには、(フロント)345mmのブレーキローターと4ピストンキャリパー、(リア)338mmのブレーキローターと4ピストンキャリパーを備える(LT RSとConvertibleはフロントのみ)。 車両価格は、6.2L V8の「SS」が税込880万円、2.0L直噴ターボの「LT RS」が668万円で、そのコンバーチブルが778万円だ。なかなか勇気がいる価格だが、カマロでないと得られない満足感は別格、所有欲も十二分に満たされることだろう。