秋田U-15時代はナショナルGKキャンプも経験。名門・秋田商の1年生GK鎌田航希が大一番で1-0勝利
[10.19 選手権秋田県予選準決勝 明桜高 0-1 秋田商高 ソユスタ] 今夏から名門校のゴールを守る1年生守護神が、王者の前に立ちはだかった。秋田商高GK鎌田航希(1年=ブラウブリッツ秋田U-15出身)は登録178cm、83kgのデータ以上に大きく映る守護神。中学時代にナショナルGKキャンプメンバーにも選出されている注目ルーキーは、雨中で鋭い動きと安定感を披露した。 【写真】伊東純也ら欧州組9選手の秋冬コーデに大反響「黒髪もステキ」「これはずるい」「まじ俳優レベル」 強風と雨による難しいピッチコンディション。セーフティーにプレーすることを心がけ、普段ならばキャッチに行く場面でもパンチングを選択していた。競りながらのプレーで上手くいかないこともあった一方、相手のクロス、シュートに落ち着いて対応するなど随所で好プレー。特に前半35分の決定的なヘッドを横っ飛びでキャッチし、相手の勢いを断ち切ったシーンをこの日のイチオシプレーに挙げていた。 シュートストップは、秋田U-15時代から自主練で磨いてレベルアップ。内転筋の強化など、シュートストップに重要とされる部位の強化にも励んで、キックとともに絶対的な武器にしてきた。 後半も0-0の時間帯が続き、低い弾道のシュートがゴールを捉えるシーンもあった。だが、鎌田はしっかりと正面に入って身体全体で対応。2連覇中の王者・明桜高を無得点に封じ、1-0の白星をもたらした。 小林克監督は「今日は凄い集中力を持ってましたね。いつもあれくらい集中してくれるといい」と微笑み、本人も「今日のパフォーマンスは良かった。明桜にもたくさん攻め込まれはしたんですけど、自分も今日はちょっとチームに貢献できたかなと思っているので、そこは一歩、自分の自信にすることができたと思います」と喜んでいた。 中学卒業時、複数の高校から誘いがあったというが、「最多出場とか凄い有名だし、自分はそういう全国に知られてるチームでプレーしたいなって一番思っていた」という理由で秋田商へ進学した。 重圧はもちろん、ある。だが、「たくさんのOBの方もおられるので、プレッシャーも凄いですけど、それでも出れることに感謝と、あと楽しさを忘れずにしっかりプレーしています」。これからより波をなくし、この日のように勝利に貢献していく意気込みだ。 バイエルンの名手、GKマヌエル・ノイアーが憧れ。決定的なピンチを阻止して「チームの背中を一歩前に出せるように頑張っていきたい」という1年生GKが、一週間後の県決勝(対西目高)や全国大会でも輝く。