フルノーマルの極上車から本気のサーキット仕様へ【3】2484cc圧縮比12:1となったS20型エンジン
シリーズ:フルノーマルの極上車から本気のサーキット仕様へ【3】 1971年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-R 【画像20枚】高価なドライカーボン製ボンネットだが、エンジンルームの熱気を抜くために躊躇なくダクト加工を施している。前側には走行風を採り入れるNACAダクトを2カ所、後方にはエア抜き用に楕円状のスリットを設けている。サーキットでも水温が安定するようになったようだ S20型のノーマルはボア82㎜×ストローク62.8㎜で排気量は1989cc。それを、アール・ファクトリーオリジナルのライナーを挿入し、ボア85㎜×ストローク73㎜にスケールアップ。排気量は2484ccで圧縮比は12:1まで高められている。さらに、300度の/10㎜リフトのハイカム、H断面コンロッド、フルカウンタークランクなど、当時のレース仕様を凌駕するパーツ類が組み込まれている。また、アール・ファクトリーが開発したカムギアトレーンも装着し、高回転域での鋭いレスポンスも実現。まさにS20型エンジンの最新スペックと呼べる仕上がりになっているのだ。 組み合わせるミッションは、ニスモ製6速でクラッチはOS技研製TSシリーズのツイン、デフはニスモ製R200にファイナルは4.6という仕様だ。 この2013年仕様のGT-Rで、4月の筑波サーキットの走行会に参加。前年までは1分10秒台だったところを、一気に3秒縮め1分7秒台をマーク。 「サーキットは年3~4回は走っていますが、今回、足回りをアール・ファクトリーで全面的に見直し、タイヤ&ホイールをフロント16、リア17インチに変えてみたところ、コーナーではフロントが曲がり、リアが流れなくなりました。そのおかげで、私でも7秒台が出せるようになったんです」とうれしそうに語ってくれた。次回のタイムアタックでは、何秒タイムが縮められるか楽しみだ。
Nosweb 編集部