北海道農業 担い手不足どう解消?
ニラの一大産地、道南の知内町には、総務省のマルチワーカー制度を活用して働く若い就農者がいる。 マルチワーカーとは、人口減少地域の担い手を確保するために創設された制度で、複数の仕事先で働く人たちを指す。道内では現在、名寄市や石狩市、下川町、初山別村、中頓別町も制度を導入。知内町はことし4月に農業分野に特化して認定を受けた。 ここで働くのが吉武克記さん。以前は接客業だったが「体を動かす仕事がしたい」と思い立ち、「実家を飛び出して」町へやってきた。取材をした日は、ニラの周りに生い茂る雑草を取り除く作業に汗を流していた。吉武さんを雇用する農家は、「必要に応じて来てくれるマルチワーカーの存在は非常に大きい」とし、ここで長く働き、将来的には自らの畑を持ってくれることを期待している。 杉村さんは、「新規就農者を増やすには単に人を呼び込むだけでなく、その人たちが作ったものがきちんと売れる仕組みがないといけない」と指摘。自治体は支援措置を充実させる一方で、売り先の確保にも取り組む必要があるとした。 (2024年8月24日放送、テレビ北海道「けいナビ~応援!どさんこ経済~」より)