今までで一番難しい問題…松下洸平”牧野”が向き合うリアルとは? ドラマ『放課後カルテ』第4話考察レビュー
「お前を助けたい」 牧野のまっすぐな言葉が届きますように…。
もし自分が6年2組の担任だったら何ができるだろうか。原因もしっかりと特定できず、自傷行為の経験もある子供になんて声をかければいいのか。牧野から報告を受けた担任の篠谷(森川葵)が「あんないい子が…」とただただ困惑しているのは視聴者としてはやきもきするが、当事者としては理解できる反応かもしれない。 そんな中、羽菜の自宅に駆けつけた牧野は玄関扉を挟んで「お前を助けたい」と伝えるのだった。あれこれ理由を探ったり、これまでの医師としての経験から察するのでもなく、発したのはまっすぐな言葉。この思いが彼女にどう届くかはまだわからないが、対処法としてひとつの“正解”となることを願ってやまない。 また、対比的に描かれる篠谷の今後にも注目だ。第4話に限らず、これまでも牧野への嫉妬心から不満を漏らす場面もあるなど、第三者から見ているとどうしてもヘイトが溜まりやすいキャラクターとなっている。 今回の羽菜が抱える問題についても、本来ならば牧野が指摘したように担任の先生が生徒との交流を積極的に図ることで解決に向かわなければならないのだろう。子供たちの安全を保証する立場である教師は、問題を前に「なんで」と立ち止まることは許されない。 改めて先生という仕事の大変さや難しさを知らしめることとなったが、牧野との出会いを通して篠谷がどのような成長を遂げていくのかも見届けたい。 【著者プロフィール:まっつ】 1993年、東京生まれ東京育ち。本職はスポーツウェブメディアの編集者だが、エンタメ・お笑いライターとして修行中。1週間に20本以上のラジオを聴く、生粋の深夜ラジオ好き。今一番聴くべきラジオは『霜降り明星のオールナイトニッポン』。好きなドラマは『アンナチュラル』、『いちばんすきな花』、『アンメット』。
まっつ