高橋洋一氏 “103万円の壁”の政府の試算に疑問「壁を取っ払っても働かないものだという前提で…」
元内閣官房参与で経済学者、数量政策学者、嘉悦大教授の高橋洋一氏が2日、ニッポン放送「垣花正 あなたとハッピー!」(月~木曜前8・00)に出演。一定以上の年収になると税優遇の縮小や社会保険料の負担が発生する「年収の壁」について言及した。 石破茂首相は所信表明演説で、年収103万円を超えると所得税が生じる「103万円の壁」引き上げは明言したものの、引き上げ幅には触れなかった。年収の壁を巡っては、与党は国民民主党が掲げる「103万円の壁」引き上げで合意。立民は社会保険料が発生する「130万円の壁」の解消を訴えている。 高橋氏は、「103万円の壁」引き上げた場合の政府の試算について「経済は需要と供給がある。需要しか見てない、供給を見てない。今回、なんで103万円の話が出てくるかっていうと、控除が103万円のままだと働かなくなる人がいるってことでしょ。(103万円を気にして働き控えする人がいるから)その人たちを働いてもらおうという話でしょ」と指摘。 そのうえで「労働って供給の物凄い大きな要素なんですよ。壁を取っ払っても働かないものだという前提で計算している。こんなバカげたことやっている。そういうのに基づくモデルでまたやってきやがった。大体こういうの出す財務省のやつも中身知らないんだよね。私は物凄くこれに詳しいから。働かない人が働くようになって給料が高くなるでしょ。そういう話が(政府の試算には)抜けているわけ」と説明した。