アストンとザガートのコラボは話題性と人気が反比例!? カッコイイけど盛り上がらない「ヴァンキッシュ ザガート クーペ」とは?
出品車はアストンマーティンQによる特別装備を多く追加
2016年にイタリアのコモ湖の湖畔にあるヴィラ・デステを会場に開催されたコンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステで、アストンマーティンは、「ヴァンキッシュ ザガート クーペ」を発表した。 カーボンファイバー製のボディは、アストンマーティンの特徴であるフロントグリルやサイドストレーキを受け継ぎながらも、あたかもワンピースパネルであるかの如く、カットラインを見つけ出すのはとても難しい。 ザガート独自のデザインといえるのは、やはりラップアラウンドガラスとダブルバブルルーフ。フロントフェンダー上にはザガートを意味する「Z」のエンブレムが備わっている。インテリアではレザーシートとドアパネルにキルティングパターンを採用し、随所にヘリンボーン柄のカーボンファイバートリムとザガートのバッジがあしらわれているのが特徴だ。 搭載エンジンはAM29型と呼ばれる5.9L V型12気筒のアップグレード版。最高出力は592psに達し、これにパドルシフト付きの8速ATを組み合わせる。20インチ径のアロイホイールの奥には、巨大なカーボン・セラミック・ブレーキを装備する。 最高速は320km/hを超えるのだから、これも当然のエクイップメントだろう。ヴァンキッシュ ザガートの第一の魅力は、その例えがたいまでの美しさにあるが、パフォーマンスにおいても現代のスーパースポーツの中で、第一線に並ぶ能力を誇っているのだ。 今回のアリゾナ・オークションでは、60万~65万ドル(邦貨換算約8880万円~9620万円)の予想落札価格を掲げながら落札には至らなかった、2018年式のアストンマーティン「ヴァンキッシュ ザガート」。 新車からの走行距離がわずかに320kmであることや、アストンマーティンQによる特別装備を多く追加していることを考えると、この予想落札価格も常識的な範囲といえそうだ。ちなみにこのモデルは現在でも62万5000ドル(同9250万円)で、RMサザビーズのプライベート・セール部門で販売が継続されている。
山崎元裕
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