智弁学園、応援を力に 「歓声が重圧に励みに」 選抜高校野球
第93回選抜高校野球大会は第8日の27日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で2回戦が行われ、智弁学園(奈良)が広島新庄を5―2で破り、準々決勝進出を決めた。 【智弁学園と広島新庄 写真で振り返る8強かけた対戦】 ◇智弁学園・山下陽輔主将 今日の良かった点は、打者の出塁後につなぐことができたこと。チャンスでも、つなぐ気持ちが表れてバッティングがうまくいった。一方、相手投手が良かったこともあるが、初回の3人の飛球とか、向かっていけない場面があった。そこが悪かった。 三回(2死一、三塁のチャンスで)、自分の気持ちが足りないと思ったので、打席に入るときにほえた。これまでの練習通りに真っすぐをセンター方向にに返すこと(記録は右前打)ができた。手応えは良かった。つなぐ気持ちで、たまたま適時打になった。 甲子園ではまだ2試合だけで、はっきりと成長したかは分からないが、秋に比べて打者のつながりとか、投手からの声掛けや、チーム内のコミュニケーションがうまく取れてきた。お客さんも入って、無観客とはかなり雰囲気が違っている。外野に打球が飛んだときの「オー」という歓声とか、プレッシャーにもなるし励みにもなる。本当に応援が力になるんだと感じた。 次戦の入り方もこれまでと一緒で、打撃はつなぐ気持ちで、守備では打たせて取るように、いつも通りの自分たちの野球ができるようしたい。 ◇小坂将商監督「5点も取れたのが大きい」 今日の試合は4点勝負で臨んだ。スクイズなども頭に入れながら4点取れればと思っていたが、5点も取れたのが大きかった。 小畠(一心投手)には、2回戦で先発させると大会前に伝えていた。いい準備をして、いいピッチングしてくれたが、まさか完投してくれるとは……。 右打者、左打者の関係なく、強く振れるよう対策をしてきた。四球が少ない投手だと知っていたので「しっかり準備だけして打席に入れ」「1球目、2球目を見逃すとカウントが整ってしまう。積極的に振っていけ」と言った。三回の攻撃が良かった。打線がよくつながった。1巡目と2巡目で相手バッテリーが配球を変えて戸惑いはあったが、選手たちがよく対応した。しっかり振れているから、ポテンヒットになったり、(野手の)間を抜けたりしたと思う。 二桁の(背番号の)選手が試合に出ても(レギュラーと)変わらないよう、秋から全員で準備をしてきたつもり。(1回戦の足立風馬選手、この試合の中陳六斗選手らは)僕は活躍してくれると思って起用した。 1回戦が6安打で今日は9安打。徐々に上がってきたが、まだ甘い球を見逃している部分もある。反省して次に生かしたい。 ◇全31試合を動画中継 公式サイト「センバツLIVE!」では、大会期間中、全31試合を中継します(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/2021)。また、「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/senbatsu/)でも展開します。