中山美穂、突然の訃報を受けてバイラルチャート席巻 新しいリスナーに歌い継がれる名曲の数々
Viral Chart Focus Spotifyの「Daily Viral Songs(Japan)」は、最もストリーミング再生された曲をランク付けした「Spotify Top Songs」とは異なり、純粋にファンが聴いて共感共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたランキング。同チャートの12月11日付のTOP10は以下の通り。(※1) 【画像】ライブでも積極的に活動していた中山美穂 1位:中山美穂 with Mayo「未来へのプレゼント」 2位:中山美穂「遠い街のどこかで…」 3位:WILD BLUE「Bubbles」 4位:ANAIS & KO「Super Girl」 5位:中山美穂「ただ泣きたくなるの」 6位:Kendrick Lamar & SZA「luther (with sza)」 7位:Arcane, Stromae, Pomme「Ma Meilleure Ennemie (from the series Arcane League of Legends)」 8位:中山美穂「You're My Only Shinin' Star」 9位:中山美穂 & WANDS「世界中の誰よりきっと」 10位:izna「IZNA」 今週のSpotifyバイラルチャートは、先週トップ10を飾ったラインナップからガラッと様変わりしている。WILD BLUE「Bubbles」とANAIS & KO「Super Girl」は引き続きトップ5位圏内に留まったものの、それ以外の楽曲は全てトップ10圏外となった。楽曲の入れ替わりが激しいバイラルチャートの性質を鑑みても珍しい動きであるが、これは12月6日に報道された中山美穂の訃報が大きく影響したことが考えられる。今週のチャートには、中山の楽曲がトップ10圏内に4曲ランクインしており、トップ100まで視野を広げるとなんと21曲もの楽曲がランクインしている。
世代を超えて愛される、中山美穂の楽曲
そんな今週ラインクインした中山の楽曲の中でも際立って注目されるのは、首位を獲得した「未来へのプレゼント」である。この曲は1996年にリリースされ、『おいしい関係』(フジテレビ系)の主題歌として広く愛された。ヒット曲「TOMORROW」で知られるシンガーソングライターの岡本真夜とのコラボレーションによる作品で、1992年に大ヒットした「世界中の誰よりきっと」に次ぐコラボレーション作として評価されている。軽やかで温かみのあるメロディと歌詞が、多くのリスナーに未来への希望を感じさせたこの曲は、今彼女の訃報を惜しむようにして、再び脚光を浴びている。 また、2位には「遠い街のどこかで…」がランクインした。この曲は1991年に発表され、『逢いたい時にあなたはいない…』(フジテレビ系)の主題歌として親しまれた作品である。クリスマスソングとしての要素を持つこの曲は、遠距離恋愛に苦しむカップルの切ない感情を歌った歌詞が印象的であり、冬の訪れとともに毎年のようにして再評価され続けてきた楽曲だ。中山が持つ柔らかくも力強い声が、聴く者の心に深い余韻を残す。 続いて5位にランクインした「ただ泣きたくなるの」は、1994年にTBS系ドラマ『もしも願いが叶うなら』の主題歌としてリリースされた楽曲である。この曲は、結婚式における定番ソングとしても知られており、歌詞には友人への祝福と女性としての恋心を歌詞に織り交ぜ、絶妙なバランスを保っている。 8位には「You're My Only Shinin' Star」がランクイン。この曲は1988年にリリースされ、角松敏生が作詞作曲、プロデュースを手掛けた作品である。中山のシングルとしては12作目であり、当時「オリコンランキング」1位を獲得しただけでなく、アルバム『CATCH THE NITE』とともにその年の「日本レコード大賞」にもノミネートされた。元々はアルバム収録曲として発表されたが、本人の強い思い入れやファンからの人気の高さから再レコーディングされ、シングル化となった経緯を持つ。中山の葬儀の喪主を務めた妹の中山忍が、本楽曲のタイトルを引用し「永遠のシャイニングスター」(※2)と彼女を表現したことも、さらに今この楽曲が再注目されている所以のひとつだろう。 さらに注目すべきは9位にランクインした「世界中の誰よりきっと」である。この曲は1992年にWANDSとのコラボレーション名義でリリースされ、現在もJ-POPの名曲として愛されている。発売当初から200万枚を超えるセールスを記録したこの楽曲は、中山の歌手としての魅力が凝縮された一曲と言えるだろう。WANDS第2期のメンバーである上杉昇(Vo)が訃報を受けてコメント(※3)を寄せたことも、この曲が広く思い出される一因となった。 以上のように、今週のバイラルチャートにおける中山の存在感は圧倒的である。彼女の訃報を受けて多くの人々が“中山美穂”というアーティストの歌声を追憶し、時代を超えて愛される楽曲が再びリスナーの心を捉えているようだ。特にトップ10にランクインした4曲は、それぞれ異なる背景と魅力を持ちながらも、いずれも中山のアーティストとしての才能を証明するものである。音楽史に刻まれた彼女の名曲たちは、これからも新しいリスナーに発見され、歌い継がれていくことだろう。 ※1:https://charts.spotify.com/charts/view/viral-jp-daily/2024-12-11 ※2:https://nakayamamiho.com/contents/876329 ※3:https://x.com/neko_pojjo/status/1864987155694809385
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