元横綱おいが新弟子検査 朝青龍のおいルブサンゴンボ&武蔵丸のおいダニエル、体格基準は突破
大相撲九州場所(10日初日、福岡国際センター)の新弟子検査が1日、福岡市内で行われ、受検した元横綱朝青龍のおい、セルジブデー・ルブサンゴンボ(18)=モンゴル出身、錣山部屋=は身長186センチ、116キロ。武蔵川親方(元横綱武蔵丸)のおい、アイルア・ダニエル(18)=米国出身、武蔵川部屋=は181センチ、129キロだった。ともに167センチ以上、67キロ以上の体格基準を満たし、内臓検査の結果を待って初日に合格が発表される。 また一人、元横綱朝青龍の血縁が大相撲の門をたたいた。ルブサンゴンボの父は、新日本プロレスで活躍した元プロレスラーのブルー・ウルフさん(47)。朝青龍は5人兄弟の4番目でウルフさんは三兄。長兄の次男の大関豊昇龍は、いとこにあたる。 昨年8月から錣山部屋へ入り、研修期間を経て検査に臨み「できれば早く関取になりたい」と意気込む。ルブサンゴンボは、元朝青龍の母校でもある高知・明徳義塾中に留学。野球部(軟式)に所属し、3年時には全国3位にもなったが、おじさんから「相撲をやってみたら」と勧められ、「相撲は個人的に頑張れる。誰よりも強くなれる」と、同高への進学を機に相撲部へ入部した。 1年時の全国高校総体100キロ級で16強入り。現在は休学中だが、元朝青龍からは「(錣山部屋は)いい部屋。頑張れ」と激励され、既に三段目力士と稽古をしているという。くしくも、おじがともに元横綱で、元朝青龍との対戦もある武蔵川親方のおい、アイルア・ダニエルも受検。錣山親方(元小結豊真将)によれば「本人は『(ダニエルが)ライバルだ』と力が入っている」。世代を超えた対決の〝第2章〟が始まる。(奥村展也) ■ダニエル「日本語は難しい」 昨年8月に故郷の米ハワイ州から来日し、研修期間を経て受検したアイルア・ダニエルは「うれしいけど、日本語は難しい」と苦笑いを浮かべた。母が元横綱武蔵丸の妹で、兄は武蔵川部屋に所属して令和元年秋場所限りで引退した元幕下力士の武蔵国。高校まではアメリカンフットボールの選手で、バレーボールも経験。おじが武器にしていた「押し相撲でやっていく」と前を見据えた。