ドジャース山本由伸「いつも通りの気持ちで」ジャッジ&スタントン強打者相手に計6打席1安打
◆米大リーグ ヤンキース1―2ドジャース=延長11回=(7日・米ニューヨーク州ニューヨーク=ヤンキースタジアム) ドジャース・山本由伸投手(25)が7日(日本時間8日)、8連勝中のヤンキースを相手に敵地で7回無失点と渡米後最高の投球を披露した。 初回にジャッジに左翼線へ二塁打を打たれるなど、2回まで得点圏に走者を背負いながらも、無失点で立ち上がった。直球に伸びがあり、渡米後最高の158キロを記録した。2回2死から6回2死まで打者12人連続凡退とし、打線の援護を待った。7回には1死からこの日2つめの四球を与えたが、続くラメーヒューを遊ゴロ併殺に打ち取った。ベンチに戻るとロバーツ監督からハグで迎えられ降板した。8回もドジャースは得点なく0-0で、山本に7勝目の権利はつかなかった。106球は渡米後最多だった。 メジャートップ21本塁打の3番・ジャッジとの注目の初対戦は、初回2死無走者で左翼線へ二塁打を打たれた。3回2死での2度目の対戦では高めにボール球を散らしながら、最後はフルカウントから外角低めへのスライダーをひっかけさせ、遊ゴロに仕留めた。6回2死での第3打席は四球で、2打数1安打だった。 もう1人の強打者スタントンには初回2死二塁での第1打席で空振り三振。4回先頭での第2打席は、内角へ157・6キロのツーシームを投じると、詰まらせてバットを“破壊”し、遊ゴロに仕留めた。6回にジャッジを歩かせた後、2死一塁で3度目の対決では、高めの156キロ直球で空振り三振を奪い、雄たけびを上げた。3打数無安打2三振で山本が勝った形となった。 「試合中の雰囲気も素晴らしかったし、球場も素晴らしかったし、すごくよかった」と山本。敵地での強力打線のヤンキース戦で“ワールドシリーズ前哨戦”ともいわれた注目カードだったが「いつも通りの気持ちでマウンドに上がりました。腕だけでなく全身でストライクゾーンに投げて行けた」と直球が冴えたこの日の登板を振り返った。 山本はポスティング制度でオリックスからメジャー移籍を目指した昨オフ、ヤンキースも最終入団候補だった。昨年12月の個人面談では、ブーン監督が背番号「18」が入ったピンストライプのユニホームをプレゼントし、OBでGM付特別アドバイザーの松井秀喜氏(49)がビデオメッセージを送るなど獲得に尽力した経緯がある。大ブーイングも予想されたが「まあまあまあ。いつも通り投げていけたらと思います」と意気込んでいた。
報知新聞社