メルセデスF1、秘蔵っ子アントネッリが“飛び級”でF2昇格も過度な期待は抱かず「手強いライバルもいる」
メルセデスのジュニアドライバーであるアンドレア・キミ・アントネッリは、来季からF1直下のFIA F2に参戦することが決まっている。ただ、メルセデスはF2参戦1年目からアントネッリに過度な期待をかけることはないとしている。 【動画】ともにカーナンバー”11番”を選んだセルジオ・ペレスと岩佐歩夢、”ホンダF1”の歴史について質問バトル! カートで2度のヨーロッパチャンピオンに輝いたアントネッリは、四輪カテゴリーへステップアップ後もジュニアカテゴリーで強い印象を残してきた。 シングルシーターでの1年目となる2022年にアントネッリはイタリアF4とADAC F4でタイトルを獲得。今年はフォーミュラ・リージョナル・ヨーロッパを制し、来季はF3格のカテゴリーを飛び越えてプレマからF2に昇格する。 メルセデスはアントネッリがF1への“最終ステップ”としてF2に挑戦する準備が整っていると判断。彼の周りには大きな期待感が渦巻いているものの、メルセデスのトト・ウルフ代表は、過度な期待をかけることはないと明言した。 「2012年にキミを迎え入れたが……その時既に彼は素晴らしい子どもだった。性格が垣間見えたが、彼は強かった」 ウルフ代表はそう語った。 「我々は彼をガレージに入れたが、彼は自信に満ちあふれていた。カートでのレース実績は絶大で、ジュニアフォーミュラに参戦させると全てのシリーズで参戦1年目にしてタイトルを獲得している」 「でもキミの周りには過度な期待が多いから気をつける必要がある。ただ、マシンは重くパワーも出るから、キミをF2へ送ることは大きなステップになる」 「しかし、もし彼に時間を与えて、最初のシーズンで大成功を収めることを期待しなければ、彼はこのスポーツで本当に偉大な存在になれると思う」 ウルフ代表は、アントネッリがF2で何シーズン走るかは2024年の活躍次第だとして、何年で卒業できるかは現時点では考えていない。 「結果次第になると思う」とウルフ代表は言う。 「マシンが新しくなることはアドバンテージだし、どれだけ速く走れるか次第だ」 「でも2年目のシーズンを戦うことになるタフなライバルたちもいる。フレッド(フレデリック・バスール/フェラーリ代表・ARTグランプリ創設者)も、評価の高いドライバーをひとり抱えている」 「1シーズンであろうと2シーズンであろうと、彼はF1のシートを得る準備ができていることを証明する必要がある。そこにはもう1ステップあるのだ。我々はF2に集中する必要がある」
Jonathan Noble