中国不動産開発の万科企業、2期連続赤字-財務悪化に拍車
(ブルームバーグ): 中国の不動産開発大手、万科企業は2四半期連続の赤字を記録した。販売不振と資金繰りに苦しむ同社の財務状況悪化に拍車がかかっている。
万科が29日に証券取引所に提出した文書によると、1-3月(第1四半期)の純損益は3億6200万元(約78億2500万円)の赤字。前四半期の14億6000万元から赤字幅は縮小した。前年同期は14億5000万元の黒字だった。
昨年の売上高で中国2位の不動産開発会社である万科の株と債券は財務状況への懸念から下落している。S&Pグローバル・レーティングは今月、ムーディーズ・レーティングスとフィッチ・レーティングスに続き万科の格付けをジャンク級に引き下げた。
万科は、同社がデフォルト(債務不履行)を回避できないのではないかとの懸念の緩和に努めている。万科の郁亮会長ら経営幹部は今月、シティグループやUBSグループなどとの会合で、同社は「既存の資金調達手段もフル活用する」計画であり、金融機関から理解と支援を得ていると述べた。販売不振は続いており、3月の契約販売額は前年同月比で43%減少した。
中国不動産開発の万科、流動性と経営上の圧力に対応中と表明 (1)
提出文書によれば、万科の3月末時点の現金および現金同等物は前年同期比41%減の808億元。売上高は前年同期比10%減の616億元だった。
原題:China Vanke Posts Another Quarterly Loss Amid Sales Drought(抜粋)
--取材協力:Evelyn Yu.
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