「自分を捜索していることに気が付いて、自死を思いとどまりました」嘱託警察犬ファーブル号、海で懸命の行方不明者捜索…自殺を思いとどまらせる
海で自殺しようとした人を思いとどまらせて、命を救ったとして、島根県雲南市の嘱託警察犬「ファーブル オブ ブラック オパール号」に、警察から感謝状が贈られました。 【写真を見る】「自分を捜索していることに気が付いて、自死を思いとどまりました」嘱託警察犬ファーブル号、海で懸命の行方不明者捜索…自殺を思いとどまらせる 人命救助に貢献したとして感謝状が贈られることになったのは、島根県雲南市の指導手・高橋正実さんと、嘱託警察犬「ファーブル オブ ブラック オパール号」(シェパード)です。 高橋さんとファーブル号は9月12日、行方不明事案の出動要請を受け、午後8時45分頃から、出雲市大社町の「稲佐の浜」で、捜索活動を行いました。 ファーブル号は行方不明者の臭気をとらえ、浜を約500メートルに渡って捜索していたところ、弁天島付近の海岸方向に強い反応を示したことから警察官とともに周辺を重点的に捜索しました。 午後9時15分頃にファーブル号による捜索は終了しましたが、直後に、重点捜索していた辺りの沖合から行方不明者が岸に上がってきたため、警察官が保護。 この行方不明者は「多くの人たちが自分を捜索していることに気が付いて、自死を思いとどまりました」と話したということです。 高橋さんとファーブル号の捜索が人命救助に大きく貢献したことから、15日、出雲警察署長から感謝状が贈られました。 高橋さんによりますと、足跡追及は訓練が難しいということですが、ファーブル号は今年になってから上手に捜索ができるようになってきたそうで、夜の出動は初めてで戸惑ったものの、うまく行って良かったと話していました。 また、認知症の高齢者による行方不明事案なども多いということで、「今後もこうした活動でファーブル号とお役に立てれば」と話していました。
山陰放送