誰もアメリカ人ドライバーに期待なんかしていない……F1で2年目を迎えるサージェント語る「でもそんなの関係ない。分かってくれる人は分かってくれているからね」
ウイリアムズのローガン・サージェントは、アメリカ人ドライバーはこれまでF1では正しい評価を受けておらず、期待もされていないと語った。しかしサージェントは、そんな状況にあっても問題ないと語る。 【ギャラリー】世界中から悲しみの声……コワモテだけど愛された。ハースF1代表を退いたギュンター・シュタイナー サージェントは2023年にウイリアムズからF1デビュー。なかなか好成績を残せなかったが、母国アメリカGPで10位入賞。アメリカ人ドライバーの入賞は、実に1993年のマイケル・アンドレッティ(マクラーレン)以来のこととなった。 なかなか2024年の契約を掴み取ることができなかったサージェントだが、シーズン終了後に契約延長が発表。自身のパフォーマンスを改めて発揮するチャンスを掴んだ。 F1はアメリカでの人気拡大を模索し続けており、今ではブームとも言えるほどの注目度となっている。2023年は年間3レースがアメリカ国内で開催。2024年も同様に3戦が開催される。 しかしその一方で、F1の一線で戦えるアメリカ人ドライバーは、なかなか誕生していないのが実情だ。サージェントはこの事実が、アメリカ人ドライバーに対する偏見に繋がっていると考えている。 「多くの人が、アメリカ人ドライバーに対して考えたり、期待してこなかったんだと思う。しかし結局のところ、それは問題ではない。重要な人たちは何が起きているか、自分に何が出来るかを知っている。それが大事なんだ」 サージェントはmotorsport.comにそう語った。 「外部からの騒音は、実際にはまったく無関係だ。ただ自分の仕事をこなし、一生懸命に働き続け、キャリアに変化をもたらすことができる人たちと協力して、彼らのために最善を尽くすだけだ」 「彼らはまた、僕が前に進むのを手助けしてくれようとしている。実際に出来るのはそれだけなんだ。だから知る必要がある人が知ってくれていれば、他は全く関係ないんだ」 サージェントは、アメリカ人がF1で戦うためには、ジュニアカテゴリー時代からヨーロッパに渡らなければいけないというハードルを乗り越える必要があると主張。それが、レーシングドライバーを目指すアメリカ人にとって、インディカーやNASCARの方が魅力的に映る理由だと語る。 「アメリカ人がF1に挑戦するには、多くのハードルがあると僕は思う」 そうサージェントは言う。 「生活を立て直し、ヨーロッパに移住し、海外でレースに出るのは簡単なことではない。費用もかかるしね。アメリカでレースをした方がずっと簡単だ」 「そしてインディカーやNASCARといった、間違いなく素晴らしい選択肢があるしね。誰にとっても簡単なことではないと思うし、僕もそう感じている。僕がF1を目指している時には、F1を目指そうとするアメリカ人ドライバーは、ほとんどいなかったからね」 しかしサージェントは、将来的にはもっと多くのアメリカ人F1ドライバーが登場するだろうと考えている。 「カートに出ているドライバーのリストを見ると、たくさんいるんだ。それはとてもポジティブなことだ」 そうサージェントは言う。 「将来的には、少なくともF1へ向けた道筋について、さらに多くのことが起きると思う」 「もっと多くのアメリカ人ドライバーが、F1に辿り着けることを願っている。以前は、それほど多くの数のドライバーが、F1を目指したわけではなかった。成功する人がいなかったのも当然だ」
Mandy Curi