『キン肉マン』大好き作家・燃え殻×爪切男の先月の肉トーク!! vol.38【コミックス派はネタバレ要注意!】
燃 おもしろいと思うし、挑戦的だと思うな。僕らはこのアニメで、昔のファンに戻ってきてほしいと思ってるけど、もしかしたら先生は、そんなこと全然思ってないかも。 爪 そうか。それを狙うんだったら、さっきの話みたいに、最初にロビンマスクとかの人気超人の試合をそろえますよね。 燃 そう、再結成したバンドが昔のヒット曲ばっかりやるみたいに。でもゆでたまご先生は、バリバリの新曲と、昔ヒットしなかったけど実はいい曲を新しくリアレンジしてもう一度世に問う、みたいなね。だってアニメの『キン肉マン』、同窓会感、ないもんね。 爪 ない。ほんとだ。 燃 で、「今これがいちばんおもしろいんだよ!」というものを出している。すごいよね。 爪 現役なんですよね。ザ・クロマニヨンズのヒロト&マーシーって、ザ・ブルーハーツの曲もザ・ハイロウズの曲も、一切やらないじゃないですか。やりたくないっていうよりも、やる必要を感じないんじゃないかな。 燃 うん、同じだと思う。 爪 今が最高っていうね。 ●燃え殻(MOEGARA)1973年生まれ、神奈川県出身。働きながら始めたツイッターでの発言に注目が集まり、作家デビュー。『ボクたちはみんな大人になれなかった』(新潮社)、『すべて忘れてしまうから』(扶桑社)、エッセイ集『それでも日々は続くから』(新潮社)『これはただの夏』(新潮社、8月28日に文庫版発売)、『ブルー ハワイ』(新潮社)など多数の著作がある。最新著は「ベスト・エッセイ」(日本文藝家協会編)選出作も収録した『愛と忘却の日々』(新潮社)。10月17日には『明けないで夜』(マガジンハウス)も発売。ドラマ『あなたに聴かせたい歌があるんだ』(漫画:おかざき真里/扶桑社)はHuluで配信中。出演中のラジオ番組 『BEFORE DAWN』(J-WAVE、毎週火曜26:00~27:00)もチェック ●爪切男(TSUMEKIRIO)1979年生まれ、香川県出身。2018年『死にたい夜にかぎって』(扶桑社)で小説家デビュー。2020年、同作が賀来賢人主演でドラマ化。『きょうも延長ナリ』(扶桑社)が発売中。集英社発のWebサイト『よみタイ』で好評を博した、美容と健康にまつわるエッセイ『午前三時の化粧水』が来春書籍化予定。ドライバーWebで『横顔を眺めながら ~爪 切男の助手席ドライブ漂流~』を連載中。主演:木村昴でのドラマ放送でも話題となった『クラスメイトの女子、全員好きでした』が文庫化 取材・文/兵庫慎司 撮影/鈴木大喜 ©ゆでたまご/集英社