『キン肉マン』大好き作家・燃え殻×爪切男の先月の肉トーク!! vol.38【コミックス派はネタバレ要注意!】
●"超回復"のカッコいい破り方 燃 で、いかにカッコよく"超回復"を打破できるか、というのが今後のテーマになってくるんですかね。ゼブラとマリキータマンが、ドミネーター&エル・カイトと闘った時の"超回復"の封じ方は、相手の身体を鎖のロープで延々と擦り続けて、"超回復"するスキを与えない、っていう。 爪 かなり泥くさい方法でしたよね。で、相手が弱りきったところで、石柱に叩きつける。 燃 あれが最善の策ではないじゃない? そうすると、どうやったらもっとカッコいい方法で"超回復"を封じられるか、っていうのが今後のテーマになるんじゃないかな。 爪 俺が"超回復"を見て思い出したのが、『ターミネーター2』の敵なんですよ、T-1000。 燃 あ、身体が液体金属で、撃たれて変形してもすぐ元に戻る。 爪 シュワちゃんは、T-1000を溶鉱炉に叩き落としたじゃないですか。あれくらいのことをしないといけないのかも。 燃 今までとは違う難題だよね。このあと、ウォーズマン、テリーマン、キン肉マンの試合があるわけだよね。どうやって"超回復"に立ち向かって行くのか。僕らはネメシスよりも、ウォーズマンやテリーマンの試合を、長く観てきているじゃない? 爪 そうですね、長年読んできた分。 燃 だから、彼らの闘い方を熟知しているけど、その彼らがどう"超回復"と対峙するのか。 爪 たとえば、テリーマンのこれまでの持ち技の中に、時間超人を凌駕できるものがあるか、というとねえ......。 燃 うん。だから、このファナティックとネメシスの試合で「"超回復"とどう闘うか」という、ここからのテーマを提示したんだね。という意味で、とってもいい構成だと思う。 爪 やっぱり『キン肉マン』はちゃんとしていますよね、物語が。映画の『ロッキー』みたいに「なんでそうなる?」ということは、やらない。『ロッキー4』で、試合の後半に、なんでロッキーのパンチがドラゴに効き始めたのか、なんの説明もないんですよ。 燃 (笑)。そうだね。理由がわからない。 爪 ただ「効いたからええやないか」でおしまい、みたいな。あ、でも読んでいて気がついたんですけど、キン肉マンの「火事場のクソ力」も、ある意味"超回復"なんだな。 燃 あ、そうか! 爪 叩きのめされてもう終わった、というところで、「火事場のクソ力」で復活する。 燃 そうか、じゃあ最後はその対決になるんだ。"超回復"対「火事場のクソ力」。 爪 実はずっと前からキン肉マンは"超回復"を使っていた、というね。