「脱炭素社会を実現」各学科で研究 福島県南相馬市の小高産業技術高 県の人材育成事業指定校に
福島県南相馬市小高区の小高産業技術高は県の「脱炭素社会を実現する人材育成事業」の指定校となり、今年度から各学科で脱炭素の研究に取り組んでいる。16日、同校で運営委員会が開かれ、事業計画が発表された。 同校は2023(令和5)年度まで国の「マイスター・ハイスクール」に指定されていた。次世代の先進的な人材を育成しようと地元企業や近隣の大学、専門学校の協力を得ながら知識と最新技術の習得を図ってきた。 マイスター・ハイスクール事業の後継として今年度から3年間、脱炭素に特化した研究を進め、地域をけん引する人材の育成につなげる。 機械科は自転車を再利用した電動トライク(三輪車)、木質バイオマスを熱源とするスターリングエンジンの製作、電気科は電気自動車(EV)の製作とレース開催のほか、産業革新科と共同で燃料電池を用いた省電力冷蔵庫を開発する。 産業革新科はバイオエタノール発酵の燃料実験やバイオ燃料を使ったラジコンの製作、製造業での脱炭素の取り組みの調査などを行う。商業科は脱炭素社会に関わる国際的なネットショッピング事業や経済と環境保護を両立させるビジネスモデルの考案などに取り組む。
企業や団体、大学などの専門家を迎えて計画を進め、多くの事業はすでに始動している。 (相双版)