【独自】トヨタ 日産 ホンダなど車載半導体の新組織設立へ
トヨタ自動車、日産自動車、ホンダ、マツダ、スバルなどの大手自動車5社と、ルネサスエレクトロニクスなどの半導体メーカーなどが、自動運転用の先端半導体の技術研究を手がける新組織を設立し、共同開発に向けて準備していることが、テレビ東京の取材でわかった。 複数の関係者によると、新組織は「自動車用先端SoC技術研究組合(ASRA)」(仮称)という法人団体で、ほかに、デンソー、ミライズテクノロジーズ、パナソニックオートモーティブシステムズ、ソシオネクストなどが参加する見込み。 ASRAは来年1月にも実質的な稼働を開始することで最終調整をしている。各社はASRAに向けてエンジニアなどの派遣を検討し、高性能な車載半導体「SoC(システム・オン・チップ)」の研究開発に共同で挑む。 SoCは1枚のチップに演算処理をつかさどるCPUや記憶媒体のメモリなどを搭載し、自動運転には欠かせない車載半導体の一種だ。路上の障害物や天候、渋滞情報などの大量のデータを瞬時に認知・判断し、自動車を制御することが求められる自動運転技術には、高性能な車載SoCを組み込む必要がある。現在はアメリカの半導体大手のエヌビディアやクアルコムなどが開発を強化しているが、ASRAは国内におけるSoCの設計技術を確立し、仕様の標準化も視野に入れながら、各社の自動運転に関する開発に生かしていく狙いがある。 政府は2025年度を目途に無人自動運転サービスを全国50か所で導入する目標を掲げている。国内における高性能な車載半導体の開発力を強化することを視野に、ASRAへの支援も検討する。