デブと中傷され…『カラオケ☆バトル』四天王の佐々木麻衣が“45キロ”減量で掴んだメジャーデビュー
《芸能デスク・荒木田範文の芸能界「たまらん」話》 誰もが恐れる最強中学生――。 プロ、素人問わず、歌自慢が集う人気番組『THEカラオケ☆バトル』(テレビ東京系)で、そんなキャッチフレーズが付けられた佐々木麻衣さん。そんな彼女が9月20日に『約束岬』で、待望のメジャーデビューを果たしました。 【壮絶な…写真あり】佐々木麻衣が「デブ」と言われ”外見”だけでイジメられた頃 同番組では“U-18四天王”として君臨し、人気、実力ともに認められきた佐々木さんですが、デビューを掴むのは決して簡単なことではありませんでした……。 「小学6年生で初めて出演した『カラオケ☆バトル』ですが、実際に放送されたのが中学1年生のときだったのです。実は、そのタイミングで引っ越しをしたので、まったく友達のいない状況になってしまったんです。 誰も知らないのに、なんかテレビ出てるし、ドレス着て演歌歌ってるし、しかも身体が大きいから目立つし……、みたいな感じで、完全アウェーの学校に来て、いきなり有名な存在になってしまったんです」(佐々木麻衣、以下同) 環境の変化に大いに戸惑ったと話す佐々木さん。それだけでなく、大好きだった“歌”でも、追い詰められることに……。 「番組も回を重ねていくごとに、同世代や自分より小さい子がどんどん高得点を出してきたりして……。学校生活のプレッシャーもありましたが、それ以上に歌へのプレッシャーの方が大きかったですね」 母の影響で幼少期から演歌や歌謡曲などが好きになり、’14年に同番組に初出場して初優勝を成し遂げたほど。それでも精神的に追い込まれ、唯一の“息抜き”ともいえたのが“食べること”でした。 「当時はご飯3合プラス袋のラーメンとか、ポテトチップスみたいなスナック菓子とかを、バーって爆食いするんですよ。それをお母さんがお風呂入ってる間とかに、見つからないようにして(笑)。 あと、おばあちゃんが学校帰りとかに迎えに来てくれたりすると、2人で回転寿司とかファミレスとか行っちゃうんですよ。で、食べるんです(笑)。もちろん、家に帰ってからもご飯食べて、それで“犬の散歩行ってくる”なんて出て、さらにアイスとかを2本ぐらい食べちゃうとか。なので、1日5食プラスおやつみたいな生活をしちゃってましたね」 ストレスから食べ続けてしまった佐々木さん。当然ながら、体重も比例して増え続けてしまった。 だが、転機は中学3年生のときに突然、訪れました。それも、最悪な状況で……。 「友達と映画を観に行ったんです。そのポスターを友達が写真を撮ってたら、同じポスターを撮りたいと思ってた他の人と、一緒に撮ることになったんです。 そうしたら、私のことを指差して、“ああいうのなんて言うんだっけ”って話になったんです。で、“せーの”って言って、“デブって言うんだよね”みたいなこと言われて……」 全く知らない“赤の他人”にいきなり浴びせられた“外見”への中傷。それは、彼女の心に深く深く刺さったという。 「そのときは、自分自身がショックというよりは、なんか“友達に申し訳ない”って思ったんです。 私のせいで、そういうことを言われちゃったんじゃないかと思って。 そのあとはもう、映画はまったく観られなかったです。予告編のあたりからずっと涙が止まらなくて……」 その出来事をきっかけに、ダイエットすることを決心した佐々木さん。痩せるようになったら、歌にも変化が現れたそうです。 「痩せた方がすごく良くなったって、歌を聴いた方から言っていただきました。『カラオケ☆バトル』の収録も間隔が空いていて、久しぶりの大会だったんです。そのときは結構痩せて、20キロぐらい減っていたかな。 そのときも、ちょっと話題になったんです。“なんかダイエットしてきた”“覚悟が違う”みたいな。それで、そのときに100点が出せたんですよ。それが、自信になって、じゃ、もっと綺麗になろう。もっと歌も上手くなろうって……。外見で判断するような人を見返してやろうと思ったんです」 最も体重があったときと比べると、トータルで45キロものダイエットに成功したという佐々木さん。その甲斐あってか、その歌声は『カラオケ☆バトル』で100点を連発していたころより、さらに磨きがかかっています。 デビュー曲『約束岬』で見せるあどけなさの残る笑顔とは裏腹に、その歌声には喜びや悲しみ、悔しさなど、たくさんの思いが込められています。だからこそ、佐々木さんの歌は、人の心を動かし、デビューを掴みとれたわけです。 今後、彼女の歌がどこまで成長するのか、本当に楽しみでなりません――。 文:荒木田範文(FRIDAYデジタル芸能デスク) ‘75年生まれ、埼玉県出身。夕刊紙、女性週刊誌を経て現職。テレビやラジオにも出演中
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