【ナゼ?】波紋を呼ぶ…万博への遠足「希望する学校1つもない」 大阪・交野市長が表明した背景とは?(前編)
■5月24日時点で「75%が来場を希望」 吉村知事「参加は強制ではない」
一方で、大阪府の吉村洋文知事は、交野市長の会見から3日後、「万博への招待事業」について、締め切り前の中間報告として、以下のように話した。 「現段階で回答があった学校では、75%にあたる950校が『来場を希望する』と回答をしている。予想より多くの学校が、来場を希望している状況。来場日時の調整や輸送手段の確保のほか、様々指摘されている課題についてより詳細に検討を深めていきたい」 対象となる約1900校のうち、5月24日時点で約1280校から回答があり、そのうちの約75%にあたる約950校が「希望する」としていることを明らかにした。 また、交野市の山本市長の発言に対しては、「学校単位で参加しないという意思表示をされたのであれば、希望する子供たちにチケットを渡したい」と発言。あくまで、参加を強制するものでないとした上で、「家庭によっては、万博に行けない子どももいる。できるだけ多くの子どもたちに世界の国々の価値観や伝統に触れてもらいたい」と語った。
■教育現場の声「『希望する』にしたけど、悩みはどこの学校も同じ」
一方で、「希望する」との回答で調整を進めているという府内の中学校の校長は読売テレビの取材に対し、「基本的には行かせてあげたいし、そのつもりで段取りしている。でも生徒の人数も多いので、バスが足りないとか、下見ができないとかの不安要素があるのは同じ」と吐露した。 校長はその上で「『希望する』で出すけど、最後調整がつかなければ学校単位では行けないとなることもあると思う」と明かした。 また、「未定・検討中」と回答した府内の小学校の校長は、交通面の課題を理由の1つに挙げ、「地下鉄で行くとなっても、暑い時期や暑い時間を避けて来場したいというのはどの学校も同じと思う。いっぱいの地下鉄に小学生を乗せるのはちょっと難しい」と語った。 交通アクセスや安全面などの課題を解消して、多くの子どもたちを万博会場に受け入れることができるのか。今、正念場を迎えている。 ※後編「万博への遠足に教育現場の不安“存在しない”はずの場所からも『メタンガス』検出」は2日に配信します。