バレー女子、複雑すぎる五輪出場権 ネーションズリーグ1次L第3週終了時の世界ランクで決定
バレーボール女子のパリ五輪の出場権を懸けた最後の戦いとなるネーションズリーグ(NL)が始まる。6大会連続五輪へ、世界ランク9位の日本は、15日(日本時間16日)に1次リーグ(L)・トルコラウンド(R)初戦で同1位のトルコに挑む。この日は出場14選手が発表された。 昨年9月の五輪予選で、女子日本代表はパリへの出場権を獲得できなかった。残り5枠は、NL1次L第3週が終わった6月17日付の世界ランキングで決定。日本は、アジア最上位となるか、既に出場を決めているチームとアジア枠を除く上位3か国に入ることが6大会連続出場の条件となる。 ただ、この五輪出場権に直結する世界ランクの算出方法が極めて複雑で、各国の指揮官も頭を抱えて戦うことになる。国際連盟(FIVB)が実質的に21年から導入した世界ランクは勝敗やセット数などで算出し、これが1試合ごとに変動する。特にランク上位国が下位国に負けると大きなマイナスになり、NLの1次L途中で五輪出場が決まる可能性もある。 日本協会もこの変動に慎重で、FIVBが正式に世界ランク発表するのを待つという。「ランキングを下げないよう常に全力で戦わせ、FIVBはNLの価値を上げようとしているようだが、ファンにとっては難解なシステム。今後はポイントの入り方をシンプルにしてほしい」と話す関係者は多い。(久浦 真一) ◆女子日本のパリ五輪への道 五輪出場12枠のうち、昨年五輪予選で出場権を獲得したのはトルコ、米国、ブラジル、セルビア、ポーランド、ドミニカ共和国と、開催国・フランスの7チーム。残る5チームは16チームで争う「ネーションズリーグ(NL)」1次リーグ終了時の6月17日付の世界ランクで決まる。日本はNLで五輪出場権の獲得チームを除く、アジア最上位の成績などの条件を満たせば残り5枠に入る。
報知新聞社