ハリルJはW杯H組を突破できるか?城氏「突破可能。開幕コロンビアに隙が」
ロシアW杯の組み合わせが決まった。日本が入ったH組の対戦国をFIFAランクの順に並べれば、7位のポーランド、13位のコロンビア、23位のセネガルである。 ロシアのクレムリンで行われたドローでは、最後にF組とH組が残り、韓国がF組に日本はH組に振り分けされた。ドイツ、メキシコ、スウェーデンのF組でなくて助かった、と胸を撫で下ろしたが、このH組が日本にとっていわゆる「天国グループ」かと言えばそうではない。勘違いしてもらっては困るが、日本と比較すれば、すべて格上のチームで「死のグループ」である。ただ、どん底の地獄ではなかった。戦い方によってはグループリーグ突破の可能性は十分にあるのだ。 幸運なのは日本時間6月19日に対戦する開幕カードがコロンビアになったこと。 コロンビアは、2014年ブラジルW杯のグループリーグの最終戦で対戦した相手で、わずかだが、まだグループリーグ突破の可能性があった試合で日本は1-4と完敗した。その試合でもゴールを決め、大会得点王となったエースのMFハメス・ロドリゲス(バイエルン)に、前大会は怪我で不在だった絶対的なストライカーのラダメル・ファルカオ(モナコ)も復活、南米予選は4位通過だったが、その破壊力は健在で、前大会でチームをベスト8に導いたペケルマン監督が引き続き指揮をとりチームは成熟している。 このグループでは、デンマークと並ぶ強敵であることは確かだが、初戦であることと、相手が日本戦を4年前に経験していることにコロンビアにとっての“魔物”が潜む。 日本は、リベンジという高いモチベーションを持てるが、コロンビアには、「日本はこんなもの」という余裕という名の油断が生まれ、しかも、グループリーグ突破の先を見据えるチームだけに開幕戦にはチーム状態をコンディションも含め100パーセントに仕上げてこない可能性が高い。 そこに隙がある。逆に日本が、対コロンビア用の戦術、戦略を練りに練り、開幕戦にチームを100パーセントの状態にしてピークをあわせることができれば「何かを起こす」可能性が出てくる。 私は開幕戦で勝ち点を挙げる可能性があると見ている。