引き分け抽選で大分東明3回戦へ 高鍋の思い背負う 高校ラグビー
◇全国高校ラグビー大会2回戦(30日・東大阪市花園ラグビー場) ◇高鍋(宮崎)26―26大分東明(抽選で大分東明が3回戦進出) 【写真特集】高鍋-大分東明 「ごめん、次に進ませてもらう」。3回戦進出の抽選を終えて取材会場に到着した大分東明の白田誠明監督は、高鍋の選手らを見つけると、歩み寄って握手し、謝った。 序盤は大分東明のペースだった。巧みなオフロードパスや接点で優位に立ち、19点をリードした。だが、その後は攻守の歯車が狂って反則を連発し、徐々に相手へボールを渡す展開となった。 「仲間の顔も見られなかった。自分たちの戦術ミスです」。大分東明の石川波潤(はうる)主将は厳しい顔で振り返った。 2トライなどを返した高鍋は前半29分、相手ゴール前でFW陣がモールを押し、最後はスクラムハーフ(SH)河野貫太がトライ。2点リードで折り返した。 後半も先に高鍋がトライを奪ったが、大分東明も意地を見せて、後半22分に1トライ1ゴールを挙げて引き分けに持ち込んだ。 石川は抽選後に「本当に強かった。自分たちが優勝するので任せて」と高鍋の主将・河野剛大へ伝えた。すると「ありがとう、頑張って」と返ってきたという。 次戦の相手は国学院久我山(東京第2)。石川は「もう一回、花園でプレーできるのがうれしい。高鍋が応援してくれているので、絶対に優勝したい」。同じ九州勢の高鍋の思いも背負い、まずは初の8強入りへ全力で挑む。【林大樹】