メジャー全球団アリゾナ集結シーズン実施計画は不可能?!米メディアの暴露報道をMLBが公式に一部否定
MLBと選手会が水面下で交渉、承認されたと一部米メディアに暴露された2020年シーズンの全試合をアリゾナで集中開催するというプランの実現が難しくなった。MLBが7日、公式に報道内容の一部を否定したもの。 MLBはツイッターにて、「MLBは安全に(野球が)できるところまでに公衆衛生が回復した時点で、開幕が許されるだろう(と考え)多くの緊急対応策を積極的に検討してきた。1つの選択肢として、1つの地域で、試合を開催するという案を話し合った。だが、この案は決定されていない。詳細に計画を詰めてもいない。政府や公衆衛生当局と頻繁に連絡を取り続けているが、連邦、州、地元自治体や選手会から、いかなる計画についても承認を求めたり得たことはない。選手、ファン、公衆全体の健康と安全が最優先。我々は、今の時点で特定の試合開催方式を支持する用意はない」と断言。 AP通信、ESPNで暴露された“アリゾナ計画“が検討されたことは認めたものの選手会が承認しての決定事項ではないことを明らかにした。 新型コロナウイルスの感染が全米に拡大しつつあった3月中旬にメジャーリーグはスプリングトレーニングの中止を決めて選手らは“解散”、開幕のメドが立っていなかった。7月開幕案などが検討される中、6日(日本時間7日)、AP通信、ESPNなどが、早ければ5月からアリゾナ州に全30チームを集めて無観客で全シーズンを行うというプランが進んでおり、「すでに選手会が受け入れた」という報道をした。 この“アリゾナ計画”では、感染リスクを伴う選手、関係者の大規模な移動がなく、無観客で行われ、密閉されたドーム球場もない。アリゾナ州は、比較的感染被害が少なく、また30球団中、ちょうど半分の15チームがキャンプを張る場所。大谷翔平が所属するエンゼルスはテンピ、ダルビッシュ有のいるカブスはスローンパークで、いずれもアリゾナだ。約80キロ圏内にコンパクトに施設が集まっていて、さらにダイヤモンドバックスの本拠地であるチェイスフィールドもあり、集中開催できる環境は整っている。 だが、この日、MLBの声明と同時に複数の米メディアも、その“アリゾナ計画“が報道ほど煮詰まっておらず、実現性が薄いことを指摘した。