被告「さらに2、3人殺そうと」30年以上持ち続けた“殺人願望”初公判で明らかに
2023年9月、白山市内のホテルの部屋で20代女性を刃物で殺害したとして、殺人などの罪に問われている男の裁判員裁判が7日、金沢地裁で始まり、男は起訴内容を認めました。 【写真を見る】被告「さらに2、3人殺そうと」30年以上持ち続けた“殺人願望”初公判で明らかに 男は取り調べの中で「以前から殺人願望があり、事件後、さらに2、3人を殺すため金沢市の繁華街に向かった」と供述していたことが分かりました。 ■30年以上抱いていた願望「人を殺したい」 白山市中柏野町の無職・中村信之被告55歳。 2023年9月、白山市内のホテルの一室で20代の女性を殺害し、現金およそ1万9000円を奪ったとして、殺人や窃盗などの罪に問われています。 犯行の動機は、30年以上抱いていた人を殺したいという願望でした。 ■「人を刺したら面白いんじゃないかという妄想がありました」 中村被告 「人を刺したら面白いんじゃないかという妄想がありました」 被告の弁護士 「そういう妄想を初めて思ったのは、いつですか?」 中村被告 「20歳前後からだと思います」 ■被告は、殺害後、記録に残すため写真を撮っていた ホテルの客室内なら誰にも邪魔されずに確実に殺害できる。 パチンコや風俗店に通い所持金を使い果たし、自暴自棄になっていたという中村被告は、働いていた鉄工所で自作した刃物をソファーに隠し、女性を呼び出しました。 女性が客室に入ると、中村被告は胸などを何度も突き刺し、逃げようとする女性を出入口まで追いかけ殺害。 その後、記録に残すため女性の写真を撮影しました。 当時の心情を問われると… 中村被告 「異様な精神状態で、異常に興奮していた」 ■「さらに2、3人殺そうと」夜の繁華街・金沢市片町へ 奪った現金でホテル代を支払った中村被告。 さらに2、3人殺そうと考え、深夜でも人が多い金沢市の片町へ向かいます。 そして午前8時前、繁華街のベンチで寝ていたところを駆け付けた警察官に逮捕されました。 7日、金沢地裁で開かれた初公判で、中村被告は「全て間違いありません」と起訴内容を認め、弁護側も争わない姿勢を示しました。
■再び人を殺してしまう可能性は?被告「それは高いです」 検察側の「今後も人を殺してしまう可能性は高いですか」との問いに対し、中村被告は「それは高いです」と返答。 検察側は、「初対面で何の落ち度もない女性を殺害した」と指摘しました。 一方、弁護側は、衝動的な犯行だったとしたうえで、中村被告が被害者や遺族に謝罪していて、更生の可能性があると主張しました。 裁判は量刑が主な争点になる見通しで、審理を経て11月20日に判決が言い渡されます。
北陸放送