米メディアはマリナーズ菊池のデビューを大絶賛「才能は野球界において最高レベル」「驚愕のカーブ」
記事は「メジャーリーグでまだ短い時間しかたっていない菊池の知られざる姿が最も思わぬ形で明かされた。彼の才能が野球界において最高レベルにあるのは明らかだった」と称賛。 同紙も「最も記憶に残る瞬間は試合の2人目ボットとの対戦だった。長期間にわたりオールスターやナ・リーグMVP候補となり、野球界において最も鍛錬を積んでいる打者の1人であるボットと顔を合わせ、菊池は2-0と不利なカウントを背負ったが、そこから盛り返して2-2に戻した。ボットが速球をファウルした後、菊池はカーブを投げ、ぎこちなくためらいのあるスイングを引き出して空振り三振を奪った。春の重要ではない試合とはいえ、ボットはアウトに取るのが難しい選手。彼の名声は日本でも知られている」とボットから奪った三振シーンを特筆した。 そして記事は「ボットは大勢の日本人記者のインタビューで大いに敬意を表した」とし、カーブボールに驚いたボットのコメントも紹介した。 また記事は「ボットの三振は1回で2つ目のアウトとなった。菊池は、続けて素早い運動能力を見せつけた。プイグのゴロを見事に止めたライオン・ヒーリーからの送球を受けるためにマウンドを降りて一塁へ疾走した。13球を投げて9球がストライクだった菊池は1回を三者凡退に抑えた」と、その守備能力の高さにも合格点をつけた。 さらに2回の様子もレポート。 「簡単にはいかなかった。菊池は、そう有名ではないが危険な打者のエウヘニオ・スアレスを7球で歩かせた。概してポーカーフェイスの物腰を見せる菊池に少しばかりいら立ちが忍び寄った。だが、菊池は崩れなかった。フィリップ・アービンをシェッド・ロングへのゴロとし、5‐4‐3のダブルプレーを奪った」 同紙はスコット・サービス監督の「彼はプロのボールを多く投げていた。確かに今日それを見ることができた。守備陣が良い守りを見せることができなかったが、大きなダブルプレーで彼を助けることができた。とても良かった。とても良いよりも良かった。初めての登板にしては実に素晴らしかった。少し緊張していたようだが、それについては疑いない。彼の速球はとても良かった。95マイル(約153キロ)まで出て、我々の知るカーブも傑出していた。彼はとてもうまく制御していたと思う。(メジャーの)ルーティンがわかるまでもう少し時間がいるだろう。修正点がいくつかあるが、最初の登板を自分のものにできて本当にうれしく思う」とのコメントを紹介した。 記事は最後に「菊池は土曜日にアリゾナのサプライズで、ロイヤルズ相手に投げそうだ」と記している。 同じくシアトルメディアの710 ESPN シアトルも「期待されていた菊池のカクタスリーグでのデビューは、それを裏切るものではなかった」と評価した。 「この試合は、レギュラーシーズンに付随するもので意味はまったくないが、メジャーリーグ打者と対戦した菊池の初の投球は大いに興味を持たれていた。最も興味を持っていたのは誰か。菊池本人だ」と記し、メジャー初登板の様子を伝えた。 記事は「菊池は2回で29球を投げたが、試合の前から日本での習慣通りにしていた。彼は先発するため球場に早く到着し、準備のためブルペンで投球してウォームアップ、そしてマウンドに向かうまでの時間までは、ダグアウトの前でキャッチボールを行った。メジャーリーグの球場では異例の光景だった」と紹介。 サービス監督の声として「我々は彼の通常のルーティンでやらせたかった。彼は試合が始まる50分から55分前には、ここにいた。彼が普段やっていることだ。我々は、今後、彼に4回から5回の登板をさせ、この春は少し(日程が)詰まっているが、シーズンが進むにつれて彼も学んでいくだろう」とのコメントを掲載している。 記事は、最後に「マリナーズは菊池を通常のローテーションに置く計画で、彼は5日以内にボールを再び手に取ることになる」と締めくくった。