雨上がりの水滴はクルマのボディの天敵です…日射しが強い日はとくに塗装にダメージを与えてしまうので早めの拭き上げをオススメする理由を解説します
できれば拭き上げたほうがいい
夕立やゲリラ豪雨が頻発する昨今、ザッと降ったと思ったら、急に晴れることがあります。そのようなときに気になるのが、濡れたボディを拭いたほうがいいのかどうか、ということです。雨が上がってもダラダラと曇り空が続くようなときはあまり気になりませんが、雨粒がボディの上に残っているのに太陽が急に出てくると、非常に気になります。放置しておくとシミもできるため、悩んでいる人も多いのではないでしょうか。 【画像】ウォータースポットを避けるためにもひと手間かけたい!「雨上がりのひと手間」を見る(全9枚)
塗装に悪影響を与える酸性雨
当然、拭けるなら拭いてあげたほうが塗装にはいい。突然陽が当たると、雨粒がレンズになって太陽光が集まって塗装が焼ける、いわゆるウォータースポットができることがある。ひどいものになると、塗装自体を侵食してしまうので磨いたところで落とせないこともあるので注意が必要だ。さらに一時問題となった、侵食などのダメージがある酸性雨については最近あまり目にしないが、現在も雨は酸性のまま。塗装にも悪影響を与えることが考えられるので、やはり拭き取ったほうがいいだろう。 ただし、拭き取ればいいというものではなく、ゴシゴシやってしまうとキズが付きかねない。ダメージを防ぐためだったのにキズが増えるという、逆効果になることもある。雨粒はきれいではなく、ホコリなどが混ざっているし、洗車をしばらくしていなければもともとボディに付いた汚れと混ざることも考えられる。経験があると思うが、雨でボディの汚れはほとんど落ちず、付着したままなのでやっかい。濡れているときはきれいに見えても乾くと汚れが浮き出てきてイライラするあれだ。
汚れがひどい場合は別途洗車が必要
突然雨が降って、上がると慌てるかもしれないが、事前に拭き取りセットを用意しておいて余裕をもって拭き上げるようにしたい。とにかく拭き上げるときは洗車時同様に気を使いつつ、あまりに汚れがひどい場合は無理して拭き上げず、別途洗車をしたほうがいいかもしれない。 最近の問題は降ったり上がったりを繰り返すということで、そうなるといちいち上がるたびに拭き上げるわけにもいかない。塗装の防護力を根本的に強化するという点ではやはりコーティングは威力を発揮してくれる。そうなればいちいち何度も拭くことは必要でなくなるので、手間の点でも楽になる。ただし、日光で焼けるウォータースポットだけはコーティングでも防げないというか、コーティング被膜も焼けてしまうので、突然強烈な日差しが降り注ぎだしたときは、できるだけ素早く拭き上げるようにするといいだろう。
近藤暁史(KONDO Akifumi)