韓国水力原子力が主導する国際コンソーシアム、1.2兆ウォンでルーマニア「原発リニューアル工事」受注
韓国水力原子力(韓水原)が主導する国際コンソーシアムが2兆8000億ウォン(約3035億円)規模のルーマニア原発「リニューアル」事業の受注を確定した。 産業通商資源部は韓水原、カナダのキャンドゥ・エナジー(Candu Energy)、イタリアのアンサルド・ヌクレアーレ(Ansaldo Nuclear)の3社で構成されたコンソーシアムが19日(現地時間)、ルーマニアの首都ブカレストでルーマニア原子力公社(SNN)とチェルナボーダ原子力発電所1号機設備改善事業の最終契約を締結したと明らかにした。総事業費は約2兆8000億ウォンで、このうち韓水原の担当分は約1兆2000億ウォンとなっている。 今回の事業は30年運営許可期間が終わったチェルナボーダ原発1号機の圧力管など原子炉系統やタービン発電機系統を新しいものに交換し、放射性廃棄物保存施設などを新たに増設する大々的な改・補修工事だ。チェルナボーダ1号機は韓国の月城(ウォルソン)2・3・4号機のような重水炉方式のCandu-6(700MW)炉型だ。 もともとこの原発を建設したキャンドゥ・エナジーは原子炉系統を、アンサルド・ヌクレアーレはタービン系統の設計および機資材を調達する。韓水原は主機器および補助機器交換など施工全般と放射性廃棄物保存施設などその他インフラ建設を担当することにした。施工には斗山エナビリティ、現代建設、サムスン物産、韓電KPSなど韓水原の協力会社が参加する。 今回の受注で韓国は2022年8月タービン・発電機系統施設を中心に3兆ウォン規模の原発施設を建設する事業を受注したことに続き、2年ぶりに兆単位の原発事業輸出を成し遂げることになった。 韓水原はこの他にも事業費が24兆ウォンに達すると予想されるチェコ新規原発2基建設事業の優先交渉対象者に選ばれ、来年3月を期限にチェコ発注会社と最終契約交渉を進めている。戒厳事態の余波で韓国政局の展望は不透明だが、チェコ当局は韓国との契約日程は支障なく進められるだろうという立場を維持している。