明石家さんまは「“人”とお仕事をなさる方」 盟友・三宅恵介氏が語る『心はロンリー』誕生&21年ぶり復活秘話
■FINALは「ある種、さんまさんのドキュメントドラマ」 今回は『FINAL』ということで、「ある種、さんまさんのドキュメントドラマでもあるんです」という三宅氏。さんまの役は、妻(吉田羊)と離婚して一人娘(川口春奈)がおり、今でも家族の仲は良好という点で、現実と重なる。そして、娘の「和来(わく)」という名前は、さんまが実際にIMALUの次の子が生まれたら付けようと考えていたものだったそうで、「その理由は、川口さんが“なんで私に和来って付けたの?”と聞くシーンで明かされます」と予告する。 ほかにも、川口の「なんで離婚したのに仲良さそうなの?」というセリフがあるが、それに対する返答のセリフは、三宅氏いわく「僕がさんまさんに“なんで(大竹)しのぶさんと別れたんですか?”と冗談で聞いたときに、さんまさんが言ったことが台本になっています」とのことだ。
そして、現実の元妻・大竹しのぶも出演し、さんまと2人のシーンが登場。この場面については、「ドラマの中なんだけど、おふたりが実生活の部分についてもお話しするドキュメントになっていて、そのやり取りは見事でしたね。2人が出会った『男女7人(夏/秋物語)』(TBS)での掛け合いを彷彿とさせる感じで、撮ってて思わず鳥肌が立ちました」と印象に残るシーンになった。
『ふてほど』前にミュージカルシーン撮影
フジテレビ本社の大階段では、大規模なミュージカルシーンも撮影。今年1月クールに放送され、吉田羊も出演したドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS)でもミュージカルシーンが話題となったが、「あれを撮ったのは去年の11月25日なんですよ。『心はロンリー』では、わりと音楽ネタをやっていたんで、『不適切―』も面白いなあと思いながら、あれを見るたびに“俺らは11月にもう撮ってるんだ”という悔しさもあります(笑)」と強調する。 そのミュージカルで流れる曲のタイトルは「再婚サイコーブギ」。これは、「NHKの朝ドラ『ブギウギ』が今年の3月まで放送されることが分かっていたので、ブギウギのリズムの曲にしようと、あえて狙いに行きました。昨年の6月には決めていました」という。 この曲を、かつて『めちゃ×2イケてるッ!』の「歌がへたな王座決定戦」で衝撃の音痴を披露した山口もえが歌唱しているが、「再婚して幸せそうで皆さんが知ってる方ということでお願いしました。寒い中一生懸命やってくれて、ご主人(爆笑問題・田中裕二)がさんまさんに“妻が喜んでました”とお礼してくれたそうです」という後日談もあった。 ■「ぜひとも地上波で見てほしい」と訴える理由 音楽を使ったギャグはほかにも多数登場するため、「ぜひとも地上波で見てほしいです」と訴える三宅氏。配信の場合、権利の問題で曲が差し替えられ、ただでさえ伝わりにくいギャグの意味が全く通じなくなってしまうことがあるためだ。 女性とのいい感じシーンで流れる曲は、いつもさんまが選ぶことになっており、「その当時付き合ってたおネエちゃんのアイデアで決まる」らしいが、第11作では、さんまと飯島直子が浴衣姿で縁台に座っているところで、映画『ボディーガード』のホイットニー・ヒューストンが歌う主題歌「I Will Always Love You」をかけ、サビの「♪And I(エンダーーイ)」のところで縁台からズームアウトするというネタを仕掛けた。 しかし、ビデオ化の際は別曲に差し替えられることに。そこで、「実は、ここはホイットニー・ヒューストンの『ボディーガード』の主題歌が流れています。サビの“♪エンダーーイ”というところで、縁台からズームアウトしてるギャグなんです」という説明テロップを入れてネタバラしをすることになったことを、苦笑いしながら振り返っていた。