【NBA】新たなカイリー・アービングとルカ・ドンチッチでマーベリックスはプレイオフの脅威に?
カイリー・アービングとルカ・ドンチッチは止められないコンビ
マーベリックスはウェスタン・カンファレンスの6位だ。しかし、それにだまされてはいけない。アービングとドンチッチがそろっている時は素晴らしいチームで、27勝15敗を記録している。西地区でオクラホマシティ・サンダー、デンバー・ナゲッツ、ミネソタ・ティンバーウルブズの上位3チームに次ぐ勝率だ。 どちらも守備は平均を下回っており、ディフェンス面でのフィットに関しては疑問符がつくかもしれない。だが、アービングとドンチッチがコートに立っている時のマーベリックスのオフェンシブレーティング(121.7)は、ボストン・セルティックスに次ぐ2位となっている。 マーベリックスのロスターは大半が新しい面子だ。馴染むのに少し時間が必要だった。今の彼らがお互いに築いているケミストリーは、見ていて美しい。 マーベリックスのロスターは大半が新しい面子だ。馴染むのに少し時間が必要だった。今の彼らがお互いに築いているケミストリーは、見ていて美しい。 アービングとドンチッチは一緒にプレイしていて素晴らしいが、おそらくもっと大事なのは、離れている時も彼らが素晴らしいということだ。 ドンチッチはひとりでプレイオフのシリーズに勝つことができる。それは周知のとおりだ。しかし、マーベリックスの弱点だったのは、ドンチッチに頼りすぎ、シリーズ終盤で彼が疲れてしまうことだった。必要に迫られてそうなっていたのだ。昨季のマーベリックスは、ドンチッチ不在の時間帯を耐えられず、彼がベンチに座っている時に対戦相手に100ポゼッションあたり2.8点差をつけられた。 それらの問題を解決したのがアービングだ。ドンチッチがひと息つき、アービングに手綱を託した時でも、マーベリックスは100ポゼッションあたり1.8点差をつけている。 アービングにはドンチッチ不在のラインナップをけん引するだけの力が残っている。ドンチッチがいない時は100ポゼッションあたり42.2得点、10.5アシスト、トゥルーシューティング成功率63.3%という数字で、なんでもこなすプレイメーカーというドンチッチの役割をこなしているのだ。 だからこそ、マーベリックスはアービングを獲得した。そしてそれが機能しているのだ。アービングの存在は、対戦相手がポストでドンチッチにダブルチームを仕掛けるのを難しくしている。試合終盤のオプションも増えた(ナゲッツ戦でアービングが左手で決めた決勝点は今季最高のショットだ)。アービングによって、ドンチッチ不在のマーベリックスは石のように沈むことがないのである。 アービングとドンチッチはそれぞれ、ポストシーズンでさらにパフォーマンスを高めることができる。プレイオフの舞台では、スター選手がより重要だ。マーベリックスはついに、相手を苦しめるための正当な2番手を手に入れた。 ドンチッチは変わらずにドンチッチらしくあるだろう。そして新たなアービングによって、マーベリックスはプレイオフでの対戦を誰も望まないチームとなった。
Stephen Noh、坂東実藍 Miran Bando