2024年問題によるドライバー不足、運送業の9割以上が懸念 採用や定着への取り組は「給与の見直し」を図る企業が6割以上
■年間の採用人数と1人当たりの採用コスト
1名あたりの採用コストはバラツキがあったものの、10~20万円と回答した企業が37.9%、20~30万円が22.7%という結果に。
年間の採用人数は3~5名が37.9%、6~10名が25.8%で、11名以上の採用をしている企業は比較的少ないものの、2割強が該当。また、年間11名以上の採用をしている企業の約8割が保有トラック台数100台以上で、保有トラック台数によっても採用人数に差が出ている結果に。
■採用の取り組みは給与の見直しが1位に
採用に関しては様々な取り組みを行っている企業が多く、その中でもやはり給与の見直しをや労働環境の見直しを図っている企業が多くなっている。
そのほかでは、従業員からの紹介に対しての社内制度や6割以上の企業が採用計画・採用予算の見直しを回答。また、SNSなどを活用し求人広告や紹介以外で自社PRを行う企業も全体の2割弱が行っている結果に。
■定着では定期的な面談を行う企業も半数近く
定着についての取り組みは、給与の見直しを図っている企業が66.7%、労働環境の見直しが60.6%、資格取得支援制度の導入が56.1%と、賃金・制度・環境の見直しを取り組んでいる企業が多く、定期的な面談を取り入れている企業も42.4%となった。
ドライバー採用の取り組み、採用した後の教育・定着について、様々な活動をしている企業が多いものの、ドライバー不足を実感している結果となている。
また、ドライバー不足の解決に向けて、どのような取り組みが必要なのかには、以下のような回答も。一部抜粋して紹介。
・運賃の値上げを行い従業員の給与を上げる(関東エリア/食品) ・採用ページの内容は実情に合わせて作成する、内容を盛って作成しない、入社後に思っていた内容と違い不信感を抱くから(関東エリア/精密機器輸送) ・労働環境改善、賃金見直し、運賃見直し、また若年層の免許取得費用が高額のため資格取得支援導入が必要(北海道・東北エリア/建設) ・業界のイメージ払拭・若年層の取り込み強化(関東エリア/自動車部品) ・働き甲斐のある、魅力的な職場環境作り(東海エリア/自動車部品) ・モーダルシフト、外国人労働者の受入れ(北陸・甲信越エリア/バス)