[山口県]国宝建築守る職人技すごい 大改修中の瑠璃光寺五重塔 山口市・宮野中2年生が見学
山口市の宮野中学校の2年生が20日、令和の大改修が行われている同市香山町の国宝「瑠璃光寺五重塔」を職場体験学習で訪れ、伝統の建築物を守る仕事の大切さを学んだ。 2年生99人のうち8人が現場を見学。施工者の協和建設工業(萩市)と、檜皮(ひわだ)ぶき屋根のふき替え作業を担当するひわだや(山口市)の担当者から、581年前に建てられた時の柱をそのまま使うなどして必要最小限の改修で文化財を守っていることや、檜皮ぶき屋根のふき替えには材料を作ったりふき替えたりする作業に多くの職人の手が必要といった説明を受けた。 生徒たちはシートに覆われた足場に入り、高さが31・2メートルある相輪の先端近くまで階段で上った。古い檜皮を取り除いで骨組みだけの屋根や、ふき替えられて色鮮やかな檜皮を整える仕上げの作業を興味深そうに見つめ、担当者に仕事の苦しさや楽しさなどを質問していた。 ひわだやの社長で檜皮ぶき職人の佐々木真さん(54)は「改修工事中で観光客が五重塔を見られないことがつらいが、屋根をふき替えてきれいになったねと言われると楽しい」と話した。 生徒(13)は「昔の建物を改修して守り続けていることにびっくりした。完成したら見に来たい」と感心した様子だった。