マイクロソフト「Copilot+PC」の本命機能を試した。「行動履歴記録」を調べるAIの実用性
生体認証とBitLocker暗号化は必須
PCが「自分の行動情報を記録していく」という性質上、リコールにはプライバシー上の懸念がつきまとう。 ただ、使ってみた限りでは、「プライバシー対策は相応に堅牢である」というイメージを受けた。 まず、利用には複数の条件がある。 Windows PCには「Windows Hello」という個人認証の仕組みがある。これは主に、指紋や顔情報などの「生体認証」と組み合わせて使う機能だ。 Surface Proの場合にはカメラによる顔認証機能が使われる。 「リコール」アプリを起動して履歴を呼び出したり、リコールの設定を変えたりするには、必ずWindows Helloの認証をパスする必要がある。 Windows Hello認証は、機能へのアクセスと同時に、暗号化されている「リコールの画像データ」を利用可能にする(復号する)ために使われる。 認証を通さない限り、データにはWindows自身も、自分以外のPCの管理者もアクセスできない。そのため、ストレージは「BitLocker」というWindowsの暗号化技術の有効化が必須だ。 一般的に、Copilot+PCはこれらの要件を満たす形であり、それが故にノートPCが中心となっている。
西田宗千佳