式場「ヴィラ・グランディス」運営 かづ美が民事再生 事業継続、負債27億円超
帝国データバンク、東京商工リサーチ両金沢支店によると、北陸三県で結婚式場「ヴィラ・グランディス ウエディングリゾート」を運営する「かづ美」(金沢市中屋2丁目、谷口和弥代表)が20日、金沢地裁に民事再生法の適用を申請し、保全処分と監督命令を受けた。コロナ禍で収入減が影響し、負債総額は約27億円を見込む。事業は継続し、スポンサー企業を探す。 同社は1986(昭和61)年創業。現在は石川、富山、福井の各県で「ヴィラ・グランディス」を運営するほか、レストランやカフェも手掛ける。 両支店などによると、当初は貸衣装業として創業し、2004年に金沢市内での「ヴィラ・グランディス」開業を皮切りに結婚式場運営の事業を拡大。中国にも現地法人を設立した。併設の教会と庭園を利用する式場で、自由度の高いプランが好評を得ており、11年6月期の年収入高は25億5700万円を計上した。 その後は、少子化による婚礼件数の減少や競合施設の進出などで収入が低下し、業績が不振。コロナ以降も赤字が続き、自主再建を断念した。25日に金沢市内で債権者説明会を開く。