高校時代、大阪桐蔭を苦しめた天理大大型右腕が急成長!故障を乗り越え19回無失点の快投【阪神大学野球】
<2024 阪神大学野球連盟 秋季リーグ戦 第3節2回戦:天理大7-0甲南大(7回コールド)>◇2024年9月25日◇さとやくスタジアム リーグ優勝38回の大阪体育大が完封リレーで快勝!次節は7連覇中の王者・天理大との首位攻防戦【阪神大学野球】 連盟タイ記録となる7連覇を継続中の天理大が開幕6連勝。前人未到の8連覇へ順調に歩みを進めている。 その中でも顕著な活躍を見せているのが身長186㎝の右腕・的場吏玖(2年=大阪電通大高)だ。この日は5回を投げて、1安打無四球3奪三振で無失点。今季はここまで3試合に登板して、19回9安打2四死球15奪三振で無失点と素晴らしい活躍を見せている。 高校時代は3年春の大阪府大会でセンバツ覇者の大阪桐蔭相手に8回4安打3失点と好投した実績を持つ。当時から最速144キロのストレートと多彩な変化球を操る長身右腕として評判だった。 進路にも注目が集まったが、「ピッチャーのレベルが高い」と天理大に進学。昨年は明治神宮大会のマウンドを踏み、今春は5勝0敗の活躍で最優秀選手に選ばれるなど、順風満帆な大学野球を送っていた。 しかし、春のリーグ戦後に右肘を負傷。4強入りした全日本大学野球選手権では登録メンバーから外れた。 これを機に投球フォームを改良。体への負担を減らすためにテイクバックを従来よりも小さい投げ方に変えた。 「しっくりきて、良い感じです」とフォーム変更は吉と出ている。最速は146キロと大きく上がったわけではないが、ストレートの球威は昨年までよりも明らかに増した。体重も入学時の70㎏から4~5㎏の増量に成功しており、スケールは着実に大きくなっている。 ストレートが強化した中でも本来のしなやかな投球は失われておらず、この日は5回一死まで無安打投球。「コースを間違えなければ打たれない」と自信を持って、ボールを投げ込んでいた。 5回までに6点差が付き、「他の投手も試したい」という三幣寛志監督の意向もあり、早い回での降板となったが、確かな成長ぶりを感じさせる投球だった。 次節の大阪体育大戦で連勝すれば、連盟新記録の8連覇が決定する。「8連覇に貢献できるように自分のピッチングをしたいです」と意気込む的場。「2年後にドラフト上位を狙わせたい」と指揮官が期待する右腕の投球に注目だ。