首トン…「ドラゴンボール改」偉大な“父”ベジータがトランクスに見せたほんの少しの優しさ
ベジータがここまで人間味を持つキャラクターに成長するとは、そして父親らしさを発揮するとは誰も予想できなかっただろう。魔人ブウを倒すには命をかけて消滅させるしかないと悟ったベジータ(CV:堀川りょう)はその直前、トランクス(CV:草尾毅)に父親としての優しさを見せるシーンがあった。 【映像】“父”ベジータが息子に別れを告げた瞬間(16分1秒ごろ~) ベジータは孫悟空(CV:野沢雅子)と決着をつけるためにわざと魔導士バビディの術にかかり、自身の力を引き出した。2人の壮絶な戦いの末に魔人ブウが復活してしまうと、悟空が戦いに集中できなくなり一時休戦、魔人ブウ退治のため共闘することになった。 責任を感じていたのか、ベジータは不意をついて悟空を気絶させると、一人仙豆を食べて回復し魔人ブウの元へと向かった。しかし、ベジータ怒涛の攻撃も魔人ブウには効果がなく、逆にベジータは魔人ブウの強烈な一発で深手を負ってしまった。 魔人ブウはベジータを拘束し、さらに攻撃を浴びせ続けた。一方的にやられるベジータを見たトランクスと孫悟天(CV:野沢雅子)は飛び出していくと、なんとかベジータの救出に成功する。助けられたベジータは2人に遠くに避難するよう指示したが、トランクスは「3人でやればきっと倒せるよ!」と言うことを聞こうとはしなかった。 するとベジータは静かに「お前は赤ん坊の頃から一度も抱いてやったことがなかったな……抱かせてくれ」と語りかけ、優しくトランクスを抱き寄せた。しばらくの沈黙後、穏やかな笑顔で「元気でな、トランクス」と別れを告げるように“トンッ”と首に手刀を当て、トランクスを気絶させた。 羨ましそうに指を咥え、2人の抱擁を見ていた悟天も驚き「おじさん!なんで!」と詰め寄ったが、ベジータは答えることなく無表情のまま体をかがめると、キツめのボディブローを一発!悟天も気絶させると、ピッコロに2人を託したのだった。 自爆する覚悟を決めたベジータが生前見せた最初で最後の人間味のある優しさに、“悟空よりよっぽど父親らしい”と当時の視聴者を感動させたワンシーン。とはいえ、トランクスとあまりに違う悟天への当たりの強さも印象深かった!? アニメ「ドラゴンボール改」は、1989年から1996年まで放送されたアニメ「ドラゴンボールZ」のデジタルリマスター再編集版。サイヤ人編~人造人間・セル編までの第1期が2009年4月から2011年3月にかけて放送され、魔人ブウ編の第2期が2014年4月から2015年6月に放送された。原作は「週刊少年ジャンプ」(集英社)で1984年から1995年まで約11年間連載された鳥山明氏による大ヒット漫画で、シリーズ累計発行部数は全世界で2億6000万部を超える。「Z」「GT」「超」など数々のアニメシリーズが制作されたほか、20作を超える劇場版も公開。数多くのゲームシリーズにもなっている。 40周年を迎えた2024年、故・鳥山明氏が原作・ストーリー・キャラクターデザインを手掛けた完全新作アニメシリーズ「ドラゴンボールDAIMA」が10月より放送中。 (C)バードスタジオ/集英社・東映アニメーション
ABEMA TIMES編集部