新型コロナ専門家会議が会見(全文2)東京・大阪は感染拡大警戒地域
ウイルス学的な解説は可能か
日本経済新聞:ウイルス学的にこれがなぜなのかって解説は可能なんでしょうか。 脇田:明らかにインフルエンザとは違うということは言えると思いますけど、それがこのコロナウイルスのウイルス学的な違いがこれをどのように影響してるかというのはまだ知見がないところだと思います。 日本経済新聞:ありがとうございます。すいません、最後に1点だけ。無症状の人からの感染が実際どれほど起こりうるのかというところでお伺いをしたいんですけど、PCRの検査に関して日本は他国に比べれば少ないと。ただ一方でしっかりやっているというようなご発言も大臣のほうからもやってらっしゃると思います。 一方で、例えばWHOのテドロスさんが、濃厚接触者調査を発症日の2日前からやったほうがいいんじゃないかというご発言があります。無症状感染者というのが具体的にどういうふうな評価をされていらっしゃって、今の状況のやり方で日本としてはやっていこうというふうに判断されているのか、そこら辺をもう少しご解説をいただきたいと思います。よろしくお願いします。 脇田:諸外国ですでに発症日の2日前からの接触者を調査すべしという定義が出てきているところです。日本でも2日前から考慮をして濃厚接触調査をやるというようなことになっていますので、ただ、感染の状況、それから接触者の状況を、よく、そこは考慮してやるという形で、今少しその是非を検討していると、変えるということになっております。 日本経済新聞:分かりました。で、無症状の感染に関しては、そういった2日前までさかのぼれば基本的にそれがドライビングフォースになるようなことはないというご判断で大丈夫でしょうか。 脇田:基本的にWHOも、それから中国のCDCもそういった形でガイドラインを出しているということです。 日本経済新聞:ありがとうございます。
3連休の警戒感の緩みと患者数の増加の関係性は?
NHK:NHKの水野です。2点伺いたくて、まず、コロナ疲れの欄でもあるように、この3月の2週間前の3連休に関して、かなり全国的にも警戒感の緩みというものが見られたというふうなことを先生方もおっしゃっていると思うんですけれども、この3連休の警戒感の緩みというところと、昨今の患者数の増加っていうところに関係性があるのかどうか、緩みというのが実際に増加として現れてきているのかどうかということに関してはどのように考えられているでしょうか。 脇田:西浦先生に答えていただきますけども、基本的にはわれわれが今見ている現在の感染者というのは2週間前の増加を見ているという理解をしています。ですから前回の3連休は、これから次の週末ですかね、辺りが、それが反映されるというふうに考えますけど、西浦先生、何か解説あればお願いします。 西浦:脇田先生に今、説明いただいたとおりではあるんですけども、2ページ目の図3で、このEntire Japanって書いてる上側の1つの図を見ていただきたいんですけど、ここの黄色い棒グラフが国内発生の感染時刻別の頻度になります。今の時点までで発病した人たちの発病時刻から潜伏期間を使って統計モデルで感染時刻を計算してるんですね。これ、推定感染時刻です。それで見られる感染者が、まだ19日周辺っていう、いわゆる3連休の辺りだったころの、19日のあとですかね、が、3連休だったと思うんですけど、そのころの感染者数を観察するにはまだ不十分な状態です。だからそのときに爆発的に増えていたかだとかそういったものというのは今後見られてくるデータなので、まだ今の時点ではジャッジメントができません。