期間限定、旬の味!新タマネギを育てる。家庭菜園向きの人気品種は?
『やさいの時間』10・11月号は、秋に植えて春に収穫する「冬越し野菜」を大特集。甘くてジューシー、とれたてのフレッシュさを味わう新タマネギの栽培法も紹介しています。一部を抜粋してお届け。 みんなのタマネギ栽培の写真
新タマネギとは?
新タマネギは4~5月にとれる早生(わせ)系品種(栽培期間が短い品種)で、辛みが少なく水分が多いのが特徴です。とれたてがおいしいので、収穫後は乾かさずに早めに食べきります。
苗選びが大事
根元の茎の直径7~8mmの苗がベストです。細すぎると寒さで枯れたり、球が太らなかったり、太すぎると春にとう立ち(花芽がついた茎が伸びる)するおそれがあります。
家庭菜園向きの生でおいしい品種
タマネギは、皮の色や貯蔵性の異なるさまざまな品種がありますが、生食に適しているのは、「極早生(ごくわせ)」「早生」「サラダ向き」「生食用」などとうたった品種です。赤タマネギも生食に向いています。 ●白タマネギ ジューシーでさわやかな風味、柔らかで甘みが強い。真っ白な色を生かしてオニオンスライスに。ホワイトシチューなどにも向く。 【人気品種】愛知の伝統野菜の愛知早生白玉葱、ホワイトベアー(日本農林社)など。 ●赤タマネギ 辛みやツンとした香りが少なく、水分たっぷり。シャキシャキの歯ごたえ、赤紫色を生かしてサラダなどに。加熱すると色は溶け出てしまうので気をつけて。 【人気品種】レッドグラマー(カネコ種苗)、早生湘南レッド(サカタのタネ)、ケルたまルビー(タキイ種苗)など。 ●黄色タマネギ とれたては甘くて柔らかく、みずみずしい。生食ならシャキシャキとした歯ごたえを楽しめる。加熱すると甘みが引き立つのでソテーやグリルもおすすめ。 【人気品種】浜育(カネコ種苗)、ハッピー501(渡辺採種場)、スパート(タキイ種苗)など。 教えてくれた人/藤田 智(ふじた・さとし) 恵泉女学園大学副学長、人間社会学部教授。秋田県生まれ。学生や社会人を対象とした家庭菜園指導の第一人者。「初めてでも失敗しない」栽培メソッドに定評がある。『はじめてでも大収穫! 野菜づくり超入門 秋冬&春準備編』(NHK出版)など著書多数。 ●『やさいの時間』2024年10・11月号 冬越し野菜特集「期間限定、旬の味! 新タマネギを育てる」より