シニア向けの回数券を使いバス通勤していますが、回数上限を超えて実費が発生しています。対処法はありますか?
シニア回数券の多くは、利用上限が設定されており、上限を超える分は自分で負担しなければいけません。 もし、通勤でシニア回数券を利用している場合、回数上限を超えたあとは負担額が増えてしまうと悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。 本記事では、シニア回数券の内容や、活用できるほかの割引サービスについて解説します。
シニア回数券とは?
シニア回数券とは、ある一定の回数までであれば、バスや電車に乗る際の料金の割引が受けられる回数券です。 おもに60代以上の高齢者の方に対して、就業や外出などの社会参加や健康増進を目的に実施されています。 例えば、東京都では満70歳以上の都民の方に対して、シルバーパスを発行しています。料金は住民税課税の方で2万510円(令和6年4月1日~9月30日までに購入した方は1万255円)、非課税の方で1000円です。対象期間中であれば、都内の一部のバスと電車に何回でも乗車可能です。 また、愛知県名古屋市では、名古屋市在住の65歳以上の方に、実質負担(年額)1000円~5000円で、指定した交通機関を利用できる敬老パスを発行しています。1年間の利用回数730回という制限はありますが、令和6年2月1日からバスと電車などの90分以内の乗り継ぎは、1日2回まで1回とカウントされるように変更になり、実質無料で乗れる回数が増えています。 自治体ごとに、対象者や回数券の購入費用、購入方法などが異なるため、自分の住んでいる自治体のホームページを確認してみてください。
シニア回数券が切れた場合の対処法
シニア回数券は、バスや電車などの公共交通機関を少ない負担額で利用できますが、一定回数を超えると、そのあとの利用分はその都度負担しなければいけません。 この章では、シニア回数券の回数制限が切れたあとの対処法について、ご紹介します。 ■通勤で使用していた場合は会社に相談する シニア回数券の利用目的は、特に決められていないため、プライベートで利用する以外に会社へ通勤する場合でも利用可能です。 再雇用などで会社から交通費が支給されていない方で、シニア回数券を会社の通勤に使用していた場合、利用回数上限を超えれば、そのあとの交通費は実費となってしまいます。 例えば、1年間のシニア回数券の利用回数上限が100回で、1日往復2回分を通勤で利用し、1ヶ月で20日間出社した場合、3ヶ月程度で利用上限を超えてしまいます。 交通費の支給は会社側が福利厚生の一環として行っており、会社規定により一概にはいえませんが、回数券が切れたあとの不足分は補てんしてくれる可能性もあります。あくまで労使間の取り決めとなっているため、まずは会社の担当部署に交通費の支給について確認と相談をしてみましょう。 ■ほかの割引方法を利用する シニア回数券のほかにも、バスや電車料金を少しでもお得に利用する方法があります。 例えば、路線は限定されてしまいますが、東京都で京王線と井の頭線を利用する方であれば、70歳以上の方を対象に、期間中は何度でも乗り降りができるシニアパスを購入できるようです。 また、高齢者の方が免許を自主返納して、運転経歴証明書などを提示すれば、バスや電車運賃の割引を受けられる自治体も存在します。さらに、1日乗車券や定期券などの購入でも、通常料金よりは安くバスや電車に乗れるでしょう。