声帯手術、養母の命日のラストライブ…「いつかは自分もお母さんみたいに」川嶋あいの音楽の原点はMDウォークマン
俳句や短歌みたいな短い曲だけのアルバムをつくってみたい
――「もっと短い曲をつくりたい」とは? 例えば、「短歌や俳句のように五・七・五とか五・七・五・七・七くらいの短い歌詞の楽曲だけを詰め込んだアルバムをつくってもおもしろいのかな」と考えています。 ――ちなみに声帯の手術がきっかけで楽曲制作にも変化があったのでは? 術後に新作を録音していないため、正直何とも言えません。ただ、既存の曲を歌う際にキーを下げると、ファンが求めているキラキラ感が失われてしまいます。ファンの期待を裏切らないためにも、ライブでは原曲キーで歌うようにしています。 ――歌っているときの喉の状態はつらそうですが。 苦しいです。ずっと苦しいです。(笑) ――この1年間でさまざまな変化を経験した川嶋さんですが、今年はどんな1年にしたいと思っていますか? まず、3月上旬に『12個の季節~4度目の春~』のMVを公開する予定です。18歳のときにつくられた楽曲で、2004年にセカンドシングルとしてもリリースしています。 ――なぜ20年後となる今、MVを公開することになったのですか? 『12個の季節~4度目の春~』は『旅立ちの日に…』と同じで卒業ソングとしてファンの方々に支持されている楽曲です。高校卒業のタイミングで制作されたので、大人ではないけど子どもでもない…そんな思春期特有の揺れ動く恋心を描いた内容になっています。 『旅立ちの日に…』とはまた違った卒業に関する記憶を思い出してもらえる楽曲なので、「卒業シーズンでMVを公開しよう」となって今回実現しました。 ――待ち望んでいるファンも多そうですね。 そうですね。ファンではない人も知っている人は知っている曲なので、いろいろな意味で懐かしい気持ちになってもらえるとうれしいです。 取材・文/望月悠木 撮影/石垣星児