日テレ女性アナ、ゴジラ初体験の感想 郡司恭子アナ「戦争は加害者と被害者が表裏一体」
渡邉結衣アナ「『戦争の恐ろしさ』『核の脅威」を感じました」
○黒田みゆアナウンサー ――注目のシーンは。 「クライマックスの海神作戦。これまで敷島を恨んでいたと思っていた整備兵の橘が『生きろ』と伝えるシーンは、涙が止まりませんでした。このシーンまでは髭を生やして荒んだ印象だった橘がこの時はひげをそって身なりを整えているのを見て、作戦への覚悟を感じました」 ――グッときた登場人物は。 「吉岡秀隆さん演じる野田健治です。元々吉岡さんが好きで注目していたのですが、吉岡さん以外のキャラクターはゴジラに対して『恐怖』一色の感情だったのに対して、吉岡さんは学者と呼ばれていて、常にゴジラに対して『好奇心』のようなものを感じる表情をしていることが多く、穏やかで、余裕があってどことなくかっこよさを感じるような魅力がありました」 ――『ゴジラ-1.0』を見て感じたことは。 「『ゴジラ-1.0』含め特撮系の映画を初めて観ました。ゴジラがそもそもどういったもので、これまでどういった戦いや歴史があるのかなど全く知らなかったので、ほかのゴジラ作品も観てもう一度みたらもっと面白いんだろうなと思いました。他作品もみたいと強く思えるような素晴らしい作品でした」 ――映画の良かったところ・おすすめポイントは。 「映画館で観ました。戦闘シーンや海での戦いのシーンもすごく見ごたえがあったのですが、やはりゴジラの登場シーン、街を襲うシーンの悲惨さ、絶望感は圧巻で鳥肌が立ちました。映像と音響が自分に襲い掛かってくるようで、3D、白黒などで観たらまた違った恐ろしさ、迫力があるんだろうなと思い、様々なバージョンで観てみたいと感じました」 ○石川みなみアナウンサー ――注目のシーンは。 「絶望の中で“生きたい理由”を見つけた時の、敷島(神木隆之介さん)と秋津(佐々木蔵之介さん)のやりとり」 ――グッときた登場人物は。 「安藤サクラさん演じる太田澄子。『戦争の中で生き残る』ことに対しての感情の変化が安藤サクラさんの演技から伝わってきました。生きたいと願うことは恥ずかしいことではない、ということを本当は一番分かっているのが澄子さんだと思います。そんな澄子さんのような優しい人を変えてしまうのが戦争なのだと気づかされました」 ――『ゴジラ-1.0』を見て感じたことは。 「どんな時代も、生きたいと願うことは美しい。集団心理の恐ろしさ。守るべきもののために命を落とすのではなく、生きることを選んでほしいというメッセージを感じました」 ――映画の良かったところ・おすすめポイントは。 「絶望の中での様々な立場の人間の感情が繊細に表現されていたところ」 ○瀧口麻衣アナウンサー ――注目のシーンは。 「物語の前半、神木隆之介さん演じる敷島浩一が、浜辺美波さん演じる大石典子に初めて本音を語るシーンです。今まで誰にも言えず、一人で抱えていた苦しみを典子に話した敷島。二人が、終戦後に知り合った『他人』から、お互いを支え合う『家族』のような存在になっていく姿に胸を打たれました」 ――グッときた登場人物は。 「吉岡秀隆さん演じる野田健治です。特に印象的だったのは、終盤の『今度の戦いは、死ぬための戦いじゃない。未来を生きるための戦いなんです。』という言葉。敗戦後に感じた恐怖や悲しみから、“二度と同じことは繰り返さない”という強い意志を感じました。生きることを諦めない瞳にグッときました」 ――『ゴジラ-1.0』を見て感じたことは。 「『生きる』ということは『希望』であるということです。未来のために命を守る、繋ぐ。一人一人が誰かの希望になっていて、大切な存在であるということを教えてくれる作品だと思います」 ――映画の良かったところ・おすすめポイントは。 「ゴジラの動く『音』です。特に足音や雄叫びに鳥肌が立ち、震えが止まりませんでした。映画の登場人物たちと同じように、自分のすぐ目の前にゴジラがいるような感覚を味わえると思います」 ○中島芽生アナウンサー ――注目のシーンは。 「戦争を経験して、その清算をしようとする秋津や野田の次世代を大切に思う心、そして水島の自分も役に立ちたいと奮起する思いが交錯するシーンは注目です。どちらの思いも理解できるからこそ、見ているこちらも何が正しいのか考えさせられます。天才子役!永谷咲笑さん演じるあきこの演技には泣かされました。典子がいないことに気付き、声を上げて涙する姿は、言葉なくとも胸を刺すシーンです。あまりにも自然で、山崎監督にインタビューした際にどのように撮影したのか伺うと『オーディションで見つけちゃったんだよ』と仰っていて、逸材がこれからどう成長するのかは必見だなと思っています」 ――グッときた登場人物は。 「安藤サクラさんの澄子の、強く、そしてぬくもりをもって戦後を生き抜く姿には胸を打たれました。戦争は日常の中に入り込み、当たり前の生活を奪ってしまうこと、その中でも、助け合い生き抜いていく姿がリアルに描かれているので、より物語に引き込まれていきます」 ――『ゴジラ-1.0』を見て感じたことは。 「何より、『ゴジラ』という存在の前に立ち尽くしてしまう経験をしました。それは『映画を観た』のではなく、ゴジラを前に成す術がない、という経験です。それを実現したのは圧倒的に緻密なVFXの技術で、山崎監督は『ゴジラのデカさを見せるのは環境で表現するしかない』と仰っていたのですが、まさに私たちの脳を錯覚させるほどの視覚効果がふんだんに使われています。例えばゴジラが橋を壊すシーンでは、橋が割れて、中の土ぼこりが舞い上がり、そして画面には写っていない下の川に落ちた水しぶきまで表現する……。そういった細かい表現が『観る』を『経験』にする技なのだなと感じました」 ――映画の良かったところ・おすすめポイントは。 「ゴジラ愛が詰まった、圧倒的エンターテインメント! ぜひ画面の前でゴジラに遭遇して下さい!その一言に尽きると思います」 ○渡邉結衣アナウンサー ――注目のシーンは。 「澄子が赤ちゃんのために食べ物を分けてあげるシーン。冒頭で『この恥知らず!』と、戦争から帰ってきた敷島に対して冷たく接した澄子が、まだ赤ん坊のアキコのためには食料を分けてあげる場面が印象的でした。戦後の日本において、身寄りのない子どもを周りが助ける、といった例が実際にたくさんあったのだろうと想像すると、そういった人々のお陰で今の日本があるんだと改めて感じさせられました」 ――グッときた登場人物は。 「秋津淸治。水島に対する発言や態度から、愛情に満ちた人物だと感じました。特に『戦争に行ってないってのはな、とても幸せなことなんだぞ』という台詞は、戦争を経験していない私にとっても、深く心に刻まれる言葉でした」 ――『ゴジラ-1.0』を見て感じたことは。 「戦後の日本が舞台ということもあり、『戦争の恐ろしさ』『核の脅威』を感じました。作品において、ゴジラは人間界を襲ってくる怪獣として描かれていますが、この地球上で国どうし・人どうしの争いが起きている今、このゴジラは人間が意図せず生み出してしまった脅威であるように思えてなりませんでした」 ――映画の良かったところ・おすすめポイントは。 「やはり人間ドラマだと思います。戦後の日本において、人々が助け合って生きる姿、そして『ゴジラ』という共通の脅威に対して、知恵や勇気を出し合って立ち向かう姿に感動しました。ゴジラ映画ですが、歴史や人間ドラマの要素が多く取り入れられていて、ゴジラ自体に馴染みがない方でも見やすい作品だと感じました」
ENCOUNT編集部